03/Amor magister est optimus. (クロナ)



君はお日様。僕は夜。
絶対に一緒の場所に存在しない僕らが今一緒にいる不思議。
夜はどこまでも真っ暗だから、光なんてもの知らなくて。
そしたら君が手を引っ張って、これが光だよと教えてくれた。
夜には光なんてないから、暖かさなんて知らなくて。
そしたら君が笑ってくれて、これが暖かさなんだって知ったんだ。

君はお日様。僕は夜。
真夜中に迷い込んだお日様が、暗い夜の帳を明るくてらした。
眩しすぎて、一度自分から逃げ出したけど。
知ってるかい?
お日様って、全ての世界を照らせるんだよ。
だから、僕も逃げ切れなかった。初めてだったよ。逃げられなくて嬉しかったのは。


君はお日様。僕は夜。



「ね、ねえ…ま、マカ…」



夜が小さな声で、届くかどうかも分からないほどの声で、呼ぶ。


「? どうしたの?クロナ」


それでもお日様はちゃんと聞いてくれて、あったかい笑顔で笑ってくれる。
それは僕の知らなかったものなんだよ。
それを教えてくれたのは大好きな初めての友達。
世界が広いって教えてくれたんだよ。周りの見えない夜の世界で、君は世界を広げてくれた。


「あ、あの……えっと、…あ、あああ」
「?」


君はお日様。僕は夜。
夜は眩しい光に恋いこがれて、その気持ちに気づいたお日様は、酷く優しかった。
だから、ねえ、言わせてよ。思ってる気持ちの半分も伝えられないかもしれないけれど。




「あ、ああああ…あ、ありが、とう…」




知らないものを全部教えてくれたのは大好きな君。
こういうときは、ちゃんとお礼を言うべきなんだってことは、教えられなくても分かってる。


はっきりしない感謝の言葉に、それでも君は笑ってくれるって。
これも、君が教えてくれたこと。



 (愛は最良の教師である。)

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クロナかわいいよねクロナ!!
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