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「この番組、面白いね」

ソファの横でくつろぐキラは、テレビを指差しながらアスランに微笑みかけた。

「……」


何が面白いのかわからないとアスランは首を傾げる。
というより、テレビを見ているキラの横顔を見ていたから、テレビ本体は見ていなかった。

「どうしたの?ぼうっとして」

大丈夫?とキラはアスランの額に手を当てた。
熱をはかるつもりなのだろうが、キラの手は子供体温で温かく、
それより冷たい額のアスランにその行為は意味がない。
けれどキラにそうしてもらえるのが嬉しくて、アスランは黙ってキラの掌の感触を味わう。

「熱、ないみたいだよ?」

僕より冷たいくらいだと笑うキラはそのままアスランにもたれかかった。
普段はプライドの塊みたいなキラだけれど、
仕事から解放されたこうした二人きりの時間の中では甘えてくる。
いつもこうしてくれるなら男として本能が満たされて安心できるのだが、
そうではないからキラをもっと追い掛けたくなる。
顎を掴んで上を向かせれば、はにかんだような表情をキラはする。
そのままキスをすると、とろけるような耳に心地よいキラの声が響く。
華奢な身体も、消え入りそうな声も、見つめてくる瞳も、全部愛しい。
だからそれら全てを表現するアスランなりの言葉を口にすればキラは毎回身体を朱に染める。
今日も。

「キラ」
「ん……?」
「今からセックスがしたい」

キラはアスランの背に回した手でシャツをきゅうと握った。

「ばか……いちいち言わないで」

やっぱりキラの頬は朱くなっていた。


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社長の妄想話か、未来の話かは皆様のご想像にお任せします(笑)



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