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キッキューでの節分ネタを書いてみましたvv

楽しんで頂けたら幸いです。














恵方巻



今日は節分



「恵方巻食うぞ!」

そう言って、事務所に恵方巻を持って入ってきた嶋本。



「星野、お前恵方巻知ってるか?」

「恵方巻って巻き寿司をまるかぶりするやつですよね?」

「そうや、そうや」

うんうんと頷く嶋本はどこか嬉しそうだ。



「よっしゃ!用意したから食うぞ!!」

嶋本はそう言うと恵方巻を星野に手渡した。

「ほら、今年は西南西を向いて食うねんぞ」

「はぁ…西南西ですね?」



(はりきってるなぁ~)



さぁ、食えと促され星野は恵方巻にかぶりつく。



もぐもぐ



「星野、うまいか?」

嶋本が満面の笑みで言ってきた。

「…はい、おいしいです」

星野は嶋本の笑顔に、訳も分からずぶるりと震えながら答える。

「ふふふ、しゃべったな!」

「しゃべったってどういう意味ですか?」

不気味に笑う嶋本に驚きつつも言葉の意味がわからない星野は、嶋本の答えを待つ。



「恵方巻ちゅーのはな、節分の夜にその年の恵方に向かって…あぁ、今年で言うたら西南西に向かって目ぇ~とじてひと言もしゃべらんと願い事を思い浮かべながら太巻きをまるかじりする習わしやねん!」

どやって踏ん反り返る嶋本。

「そんなの聞いてませよ!!」

「ゆーてへんからな!」

間髪入れずに言う嶋本。

「あんまりだ!!」

「うっさい!ぼけ!!」



この鬼~!!と恐くて口に出して言えない星野は心の中で叫んだ。



「さ~て、俺も食おか」



星野に背をむけた位置がちょうど西南西。



がぶり

もぐもぐ



(うまいなぁ~)



俺の願い事は…



真田さんに会いたい。

真田さんに会えますように…



「嶋本班長!」

「…」

「嶋本さん!」

「…」



無視や無視!



「真田さんですよ!」



…無視。

そんなんに引っかかるか!



「本当に真田さんがいるんですって!」



無視





(よっしゃ!あとひとくち)



終わりや!!

あ~んと最後のひとくちを口に入れ、もぐもぐしながら星野の方へ向こうとすると



「シマ…」



この声は



まさか…





「ぶーっ!!」



米粒が舞う



「なっ!?あんた、なんでおるんや!!」



目の前に真田さんがいた。



「帰ってきた」

「帰ってきたって…」



なんで、いつもいきなり帰ってくんねん!

ちょっとくらい連絡入れてくれたらええやん!!

文句を言ってやろうと思ったら…。



「ただいま、シマ」

自惚れやなく、愛おしいと語る目には敵わなくて文句を言おうとした口は

「…っ、お…お帰りなさい」

と愛おしい人の帰りを喜んだ。



そんな顔で言われたら文句も言えん。

この人はズルイ。



「シマ…会いたかった」

「…俺もです」



願い事叶ってもうたな。

恵方巻

ご利益ありすぎや





そんなバカップルを見て星野はやさぐれてしまう。



最後のはアウトなんじゃ…

納得いかない!

俺だって



会いたいのに





一人気持ちが沈んでいたら嶋本が

「あっ、星野!お前知らんかってんから仕切り直ししろよ」と言う。

「えっ、そんなのありなんですか!?」

「ま、ありやろ!」

にかっっと笑いご機嫌な嶋本を見て、新しい恵方巻に手を伸ばす。



俺も会いたいし!



「仕切り直しします!今度は邪魔しないで下さいね!!」

若干目の据わった星野に「おぉ、頑張れ」と言い、今度は邪魔しないでおこうと思った鬼軍曹なのでした。





















季節ネタ!!

節分に間に合って良かった!

まるがぶりってやってる人を笑わせたり、声を出させようといたずらしたりしますよね!

あれ…?うちの家族だけですかね(汗)

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