ありがとうございました! ボタンはABYSSですが、まあ、戦ムソっぽい意味不明系小説を一丁。 「あァ、見てください殿、見事な寒椿ですよ」 たしかに、それは見事な寒椿。 「武将の中にはあの潔い散りっぷりが嫌だって奴も多いですが――」 寒椿は、ぼとり、とまるで首が落ちるように散る。 「なんだか殿には似合いますね」 あまりに邪気なく笑われたから、それは俺は首を刎ねられて死にそうということかと毒づくのを忘れた。 まあ、俺は別に寒椿の潔さが嫌いではないが。むしろ未練たらたら、はらりはらりと散られるよりずっと好ましい。 「きれいなくせに潔いとことか、」 ――武将らしさとは無縁の、そこらの女じゃかないそうもない白皙の美貌。華奢な体躯。けれど女々しいところなどかけらもなく、どこまでも男らしい。 「わざわざこんな厳しい季節に咲くとことか、」 ――誰よりも清廉で、まっすぐで、それゆえ敵を作りやすい難儀な性格。 「それにほら、色もなんだか殿の陣羽織に似てるじゃないですか」 自分の言葉が照れくさかったのか、最後はごまかすように笑った。 照れくさいのは俺のほうだ。だからとりあえず鼻で笑っておいた。 終。 何が書きたかったんだ、俺… 強いて言うなら寒椿を見かけたときふっとネタ神が降臨しちゃったから書いた。後悔はしていない、みたいな。 こんなんお礼にもらって嬉しいかな…? と、とりあえず、拍手してもらえたこと、心より御礼申し上げます。 ありがとう! |
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