「・・・おい。なんで、六番隊のお前がここで寝てるんだ?」
「ん・・・?びゃ、朽木隊長にこの書類持っていけって頼まれて・・・でも日番谷隊長いらっしゃらないから、待ってたんですよー」
「・・・じゃあなんで寝てたんだ」
「それは・・・ここ日が入って凄く気持ちがいいんですよ。だからつい・・・駄目ですか?」
「・・・・・・書類を見せろ」
まさか寝顔が可愛かったとは言えず、日番谷はしかたなく仕事に戻った。
「は、はいっ」
(よかったー・・・許してくれたのかな?)
日番谷隊長は書類に一通り目を通すと、さらさらと筆で料紙に何か書き付けた。
「これを朽木の所まで運んでくれ」
「了解しました」
書類を抱え、愛しい白哉の元へと向かう。



「白哉さん、書類持ってきましたよーお!?」
隊舎室の戸を開け、中に入った瞬間に、ふわっと身体が軽くなった感触があり、続いて人肌の感覚があった。
「びゃ、白哉さん?」
「仕事中に名を呼ぶなと言ったはずだ」
「あ、ごめんなさい・・・」
間近で白哉さんに見つめられ、思わず頬が真っ赤に染まってしまった。そんなの はお構いなしに、白哉さんは私を抱えたまま、隊長室に歩を進めた。
「戻りが遅かったが何かあったのか」
隊長室に入り、座布団の上にそっと降ろされ、白哉さんと向き合った。
「日番谷隊長がいらっしゃらなくて、隊長室でお待ちしていました」
「それだけか」
断定的な口調に私は竦み、否応なしに口を割る。
「・・・・・・えぇと、すみません。暖かくてついうとうとと」
「・・・・・・」
「白哉さん!?」
突然白哉さんは私の首元に顔を埋め、吸い付くような接吻を繰り返した。
「ふぁ・・・ぁ、白哉・・・さん、な・・・で?」
「日番谷隊長にも、あの顔を見せたのか?」
白哉さんは尚も接吻を繰り返しながら、聞いた。
「あの・・・か、お?んぁ」
「お前の寝顔だ」
何かを慈しむような顔で眠る、普段は自分にしか見せないあの顔を、他の人間に見せるなど・・・
「仕置きが必要だな」
「え・・・?」
そう言うと白哉さんはもう1度私を抱き抱えると、朽木の家の方向へ向かって歩きだした。
「白哉さん!し、仕事は?」
「副隊長が居れば問題ない」
「・・・・・・」

ごめんなさい、恋次くん。
私には今の白哉さんの決意を揺るがせることは出来そうにありません。 そうそうに白哉さんの腕から抜け出すことを諦め、歩くことによって生じるたゆたいに、身を任せた。


これから白哉さんによるお仕置きが待っていることをすっかり忘れて。




「隊長、どこですか!?あーくそっ三席もいねぇし仕事片付かねぇだろ!」

その日は、六番隊副隊長、阿散井恋次のいらいらとした叫びが響き渡ったという。



−−−No.2 BLEACH・白哉夢

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