「なぁなぁヒナ!!クレープ食べたいクレープ!!」
通りすがりに、見かけたクレープ屋の前で足を止めて言った言葉を、
「冗談じゃねぇ、食べ歩きなんざゴメンだ」
冷たく一蹴する。

「なんでだよ!!ヒナだって甘いもの好きだろ!?」
食ってかかるのは、少々童顔ながら、甘く整った顔立ちにモデル並の長身の青年・夏目怜一(なつめ れいいち)。
「うるせぇな、食うなら座って食えるケーキ屋がいい」
冷静に言って立ち去ろうとするのは、口の悪さからは想像もつかない、これまた美少女と見まごうばかりの顔立ちにサラサラの黒髪、華奢な体つきの少年・藤堂緋哭(とうどう ひなき)。
「ええぇぇぇぇクレープ〜!!」
子供のように駄々をこねる夏目に、緋哭はキツイ視線を投げかけた。



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