THANKS FOR CLAP!
「エンヴィー、オレ今日はちょっと市場まで買い物行ってくるから。」
「そっか、いってらしゃー……って、えぇえええ!?」
**めいど びー まめいど**
ある日の昼下がり、突然大変なことを言い出したおチビさんを引き止めることに、ボクは正直必死だった。
何を言ってるんだろうかこの子はこんな小さな体で!
「おチビさんなんかが市場に行ったら踏み潰されちゃうに決まってるよ!だめだめ、絶対だめ!!」
「なんだよ、市場には行ったことないけど近所ならよく買い物行ってるんだぞ?それに旦那様からのご命令だ、聞かないわけにいかないだろ。」
「聞かなくていいよそんなの!おチビさんのご主人様はボクなんだから!」
「主人はお前でも、雇い主は旦那様だろ!無茶言うな!!」
くっ、正論過ぎて何の反論もできない…!
でもだからと言って、おチビさんを一人で市場なんかに行かせるわけにはいかない。
人が多くて踏まれるかもしれないっていう危険を除いても、市場なんて本当に危険な場所なんだ。
きっとおチビさんは知らないだろう、けど。
「…わかった。じゃあ、ボクも行く。」
「は?」
「ボクも、一緒に行くよ。」
ボクにしてみればとんだ一大決心だ。
何せ軽く5年くらいこの家の敷地の外には出ていないし、ここ最近は碌に部屋からすら出ていない、立派な引き篭もりだ。
勿論それなりの教育は全て履修しているし、今は家の中で家業の手伝いをしている。
まぁ度々サボっては、おチビさんに叱られてるけど。
でも、それでもそれがおチビさんの身の安全のためだと言うなら、ボクは…!
「いや、いいよ。オレ一人で行けるし。」
「ちょっ、人の一大決心無駄にしないでよ!!」
あっさりと返された。
「大体おチビさんは認識が甘い!そんな体でどうやって市場まで行くっていうの?それこそ日が暮れちゃうよ!」
「途中までは馬車を出してもらえるそうだし、その後はこっそり人にくっついていくさ。」
「そ、そのまま攫われたらどうするの!危ないよ!!」
「そんなヘマはしねーよ。」
何でこの子はこんなに自信満々なのだろうか。
一体その根拠はどこに…!?
ともあれ、こんなに危機回避能力のない子を当然一人で行かせられるはずもなく。
「おチビさん…ボクを連れて行くのがいいか、この部屋から出られなくなるのがいいか、二つに一つ。選んで?」
流石のおチビさんもこれには怯んだらしく、渋々同行を許可してくれた。
…なんかこう、折角の一大決心なのに、渋々って悲しいものがある、な…!!
「そっか、いってらしゃー……って、えぇえええ!?」
**めいど びー まめいど**
ある日の昼下がり、突然大変なことを言い出したおチビさんを引き止めることに、ボクは正直必死だった。
何を言ってるんだろうかこの子はこんな小さな体で!
「おチビさんなんかが市場に行ったら踏み潰されちゃうに決まってるよ!だめだめ、絶対だめ!!」
「なんだよ、市場には行ったことないけど近所ならよく買い物行ってるんだぞ?それに旦那様からのご命令だ、聞かないわけにいかないだろ。」
「聞かなくていいよそんなの!おチビさんのご主人様はボクなんだから!」
「主人はお前でも、雇い主は旦那様だろ!無茶言うな!!」
くっ、正論過ぎて何の反論もできない…!
でもだからと言って、おチビさんを一人で市場なんかに行かせるわけにはいかない。
人が多くて踏まれるかもしれないっていう危険を除いても、市場なんて本当に危険な場所なんだ。
きっとおチビさんは知らないだろう、けど。
「…わかった。じゃあ、ボクも行く。」
「は?」
「ボクも、一緒に行くよ。」
ボクにしてみればとんだ一大決心だ。
何せ軽く5年くらいこの家の敷地の外には出ていないし、ここ最近は碌に部屋からすら出ていない、立派な引き篭もりだ。
勿論それなりの教育は全て履修しているし、今は家の中で家業の手伝いをしている。
まぁ度々サボっては、おチビさんに叱られてるけど。
でも、それでもそれがおチビさんの身の安全のためだと言うなら、ボクは…!
「いや、いいよ。オレ一人で行けるし。」
「ちょっ、人の一大決心無駄にしないでよ!!」
あっさりと返された。
「大体おチビさんは認識が甘い!そんな体でどうやって市場まで行くっていうの?それこそ日が暮れちゃうよ!」
「途中までは馬車を出してもらえるそうだし、その後はこっそり人にくっついていくさ。」
「そ、そのまま攫われたらどうするの!危ないよ!!」
「そんなヘマはしねーよ。」
何でこの子はこんなに自信満々なのだろうか。
一体その根拠はどこに…!?
ともあれ、こんなに危機回避能力のない子を当然一人で行かせられるはずもなく。
「おチビさん…ボクを連れて行くのがいいか、この部屋から出られなくなるのがいいか、二つに一つ。選んで?」
流石のおチビさんもこれには怯んだらしく、渋々同行を許可してくれた。
…なんかこう、折角の一大決心なのに、渋々って悲しいものがある、な…!!