拍手ありがとうございます!以下、お礼文です。



夏風邪は馬鹿しかひかない。
冷房のがんがん効いた部屋で、腹を出して寝れば、風邪もひくだろう。
天道家にエアコンがなくて暑いから、という理由で、
最近らんまは俺の家に入り浸っては、ゴロゴロしていた。

らんまの前髪をかきあげ、額と額をくっつける。
「やっぱり熱いな」
らんまは掛け布団を鼻まで被り、熱で瞳を潤ませている。
水入りの洗面器にタオルを浸し、絞って、らんまの額にのせた。
「送ってってやるから、家帰るか?」
らんまはフルフルと頭を横に揺らすと、弱弱しい声で言った。
「 あかねが心配するだろーし、すぐ治るからここにいる」
「俺には迷惑かけてもいーのか」
「お前は別腹」
正しい日本語を使え、正しい日本語を。
それはともかく、本当にここに置いたままでいいのだろうか。
俺はかまわないとして、体調の悪いときには家族にそばにいてもらっていた方が、
らんまも安心するのではないか。
眉を寄せて考える俺を、じっと見つめるらんま。
「じゃ、これが迷惑料」
がばっと起き上がったらんまが、俺の首に腕を回し、音を立ててキスをする。
「う、うつったらどーすんだ、馬鹿」
俺まで倒れたら、らんまの世話をする奴もいなくなるのだ。
らんまの肩を抑えて寝かしつける。
「だいじょーぶだって」
横になって、らんまは意地悪く目を細めた。
だぼだぼのパジャマの袖口から出た手はこちらに投げ出され、
手を握るのを誘うように、軽く指が曲げられている。
「馬鹿は風邪ひかないって言うだろ」



ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)

あと1000文字。