─── 仇 ハ 討 ツ カ ラ ─── 「はぁ……はぁっ!!」 身体中が熱い。 手足の感覚が鈍くなる。 理由は解る。術を使ったから。 原因は解る。自分に魔力が少ないから。 それでも無理を言って 弟子になったのは自分だ。 ただ強く、強くなりたくて。 否、強くならなきゃいけなくて。 自分にはある。 やらなくちゃいけないことが。 今こうして修行してるのも 今こうして生きているのも それだけのため。 「はぁ…はぁ……っまだ…」 煩いくらいの自分の 荒い呼吸を振り払う。 こんなところで 立ち止まってはいられない。 強くならなければ そして、果たさなければ。 果たすまでは死ねない。 絶対、に…。 一族のために。 そして アイツのために。 必ず。必ず。 仇 ハ 討 ツ カ ラ 。 ─────── 拍手ありがとうございます。 生涙のSSです。 扉瑠樹たちを造る前です。 まだあまり術は使えなかった頃の話… |
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