いつもご愛顧いただきましてありがとうございます!
感謝感激雨あられで、お礼話をいくつかご用意いたしましたのでお楽しみいただければ幸いです。
これからも一つよろしくお願いいたします!


ゲゲゲの千太郎-01(注:原音に近い、チタロウでお読み下さい。)


はじめましてこんにちは、僕は目玉小僧の桂千覚です。
目玉小僧というのは哀しいもので、自分の体を単独で存在させることができない生き物です。妖怪なのですが、わかりやすい例えでいえば、充電しないとバッテリー切れする携帯電話みたいなもので、ある程度充電ベースとなるところにいないとばててしまうのです。僕の場合はその充電器が僕の兄さんの左目の中で、僕が兄さんの目玉の中に入っていても兄さんの目玉の代わりにはならないのですが、そこでしかエネルギーチャージできないので役に立たなくて申し訳ないと思いながらも間借りさせてもらっているのです。

僕の兄さんはゲゲゲの千太郎といいます。
前半部分のゲゲゲの表記は一体なんなんだと聞かれると僕も困るのですが、たいていの妖怪は兄さんを見ると「ゲゲゲ・・・」というので、そういうのが通り名になったようです。言われるたびに兄さんは寂しそうにまた言われた・・・少なからずショックを受けているようで俺はそんなに不快感のある外観なんだろうか・・・などと脳内でつぶやいているのが目玉のところにいると聞こえ、意外に兄さん、繊細にできてるな・・・と、少し面白く感じます。兄さんは妖怪の中でもクレバーでパワーバランスもよいタイプで、何も考えずに欲望に任せて力押しが多い妖怪の中でも異色です。どちらかというと人間に近いタイプのようで、それが他の妖怪にゲゲゲとあった瞬間につぶやかせる原因なんだろうなと思います。僕の兄さん、惚れ惚れするほど強いんです!かっこいい!僕はいつも兄さんの左目の特等席で兄さんの戦う様を見ています。
・・・僕も大人になったら兄さんみたいに・・・
そういう夢は見ないように極力していますが、同じ血がつながってると思えば夢も羽ばたきますよね!
とにかく兄さんは僕にとってとても頼りがいのあるヒーローなんです。
・・・そんな兄さんがおかしくなることがこの頃頻繁で、僕はちょっと心配なんです。

つづく。

 



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