拍手ありがとうございますv

以下、拍手お礼小説となっております。
よろしければごらんください。
なお、以下の小説はパラレル・パロディです。
なにかといいますと、tea dropsにある小説のキャラクターが数名でてまいります。
もちろんまったくオリジナルの小説自体には関係ないので、知らなくても
楽しめる、、、とは思いますw
コメディ風味のつもりです><
一応不定期更新、、、ですっ。
もしパラレル的なものが苦手な方はご遠慮くださいね^^
ではでは、今後ともtea dropsをよろしくお願いいたします。










拍手内オンリーパラレル小説



























 あなたに微笑みを:1




 寒空の公園のベンチに一人の若者が座っていた。
 彼は何度目かわからないため息を深く深くついた。
 彼の手には求人雑誌。
 パラパラとめくるページには赤いペンで×がつけられている箇所がいくつもある。
 不況のご時世、なかなかバイトは見つからないのだ。
「ああ、どうしようかなぁ」
 彼―――今春大学3年生となったばかりの高木広哉(こうや)はため息混じりに呟いた。
 両親からの仕送りにできるだけ手をつけずに生活したい、自立したいと考えている殊勝な青年である。
 先日ずっと働いていたバイト先が不運にもつぶれてしまい、新たなバイトを探しているのだ。
 広哉はぬるくなった缶コーヒーを飲み干すと、空を見上げた。
 抜けるような青空はさわやかで眩しい。
 と、一陣の風が強く吹いてきた。
 次の瞬間、広哉の足元に飛んできた紙。
 何気なく広哉はそれを拾い上げた。
 真っ赤な紙に


          
          

     
ウェイター急募!
    
時給7000円!!プラス能力給!!!
    難しいことはございません!!!
    ぜひ気軽に電話してね!!!!
    TEL:0×−□×△×-6666
 
     君の笑顔を待っているよ








「……………ほほえ………」
 広哉はしばしぽかんとしてチラシを見つめていた。
 だがため息をつくと、ベンチそばのゴミ箱に投げ入れようとした。
 しかし、その手が止まる。
「………時給7000円?」
 広哉はもう一度チラシを見た。
 微笑の貴公子―――。
 店名なのだろうが、寒いことこのうえない。
 いったいどんな店なのだろう。
 時給はいいが、だからこそ怪しさも倍増だ。
 いかがわしい店かもしれない。
 そう思う。
 だが………。
 だが、時給がよいことは確かだし、それにウェイトレスならともかくウエイター。
 いかがわしくはあるが、もしかしたら重労働が多いのかもしれない。
 広哉は30分ほどそのチラシを見続けた。
 そして……ピッピッ、とケイタイのボタンを押し始めた。
 とりあえず内容だけ聞いてみてもバチはあたらんだろう、そう結論づいたのだ。
 ややしてコール音が響きだす。
 トウゥルルルル―――。

 ガチャッ。

「はい、貴女の微笑みの貴公子でございます!」

 耳に飛び込んできたのは、まだ若そうな元気のよい男の声だった。
 だが"あなたの“とか突っ込みどころはある。
 戸惑っていると、「もしもーし?」と訝しがる声。
 広哉はようやく意を決して口を開いた。
「あ、あの」
「はい?」
「ウェイター急募っていうチラシを見たんですが」
「…………マジで?」
「え? マジで……」
「ああ、ちょっと待ってて! ―――オーナー!」
 叫ぶ声が聞こえたかと思うと保留音になった。
 電子音のくるみ割り人形が流れてくる。
 そうして数秒して、保留音が切れた。
「もしもーし、お待たせ」
「あ、ハイ」
「それじゃぁ1時間後、来れる?」
「えっ?」
「用事あり?」
「いえ、大丈夫です」
「店の場所はチラシの裏にのってるから。もしわかんなかったらまた連絡して」
「は、ハイ」
「あ、そだ。名前だけ聞いといていい?」
「高木広哉です」
「こうや……ね。ラジャ〜。んじゃ、待ってるなー」
 ガチャリ、とあっさり電話は切られた。
「………」
 広哉はじっとケイタイを見下ろす。
「俺……失敗した?」
 そうは思うも真面目な広哉は、とりあえず履歴書を書くために近くのカフェに入っていったのだった。






2006,2,23.  ☆現在第6話まで掲載中(不定期更新っす!)




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