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『天高く、どこまでも』



いつもの場所で寛いでいるとチョウジが何かを手に持ち、階段を駆け上ってきた。

「ねーシカマル!こんなの家で見つけたー!」

「ん?なんだ・・・・・・・・シャボン玉? えらく懐かしいなー。」

「折角だしちょっとやろー!シャボン玉吹くやつも2本あるしさーv」

「んー、いいぜ。」



ふぅー

「懐かしいねー。昔よくシャボン玉やってたよね。」

「んー、そうだったか。」

大小様々な大きさのシャボン玉は、すぐに割れるものもあれば、いつまでも浮かんでいるものもある。


ふとチョウジが尋ねた。

「ねーシカマル。例えば、ずっと割れないシャボン玉があるとするじゃん。」

「んなシャボン玉は科学上ねーんじゃねーの?」

夢壊れるなー;、と云う指摘は一先ず心の隅に追いやっておき、何事もなかったかのように続けた。

「もしもだよ。そんなシャボン玉があったらさー、天国のアスマ先生まで届くと思う?」

「んー、あの野郎が天国に行ってるかどうか自体が疑わしいんだけど。」

「き、きっと天国逝ってるよ!」

「んー、だったら届くんじゃねーの?」

シカマルにしては珍しく天国の存在を否定しなかった。

シカマルは普段、死後の世界を信じてない。

「僕もそー思う! この中からたった1つでいい。アスマ先生まで届きますように・・・・。」

チョウジは両手を合わせて願いを込めた。





シャボン玉は飛んでいく。天高く、どこまでも。



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