「僕の方が貴方よりもずっと
ボンゴレを愛している筈なのに、
彼はこともあろうに
僕の存在から消そうとしている。」


いのちをもやすうた



「皮肉なもんだな。」

年の割には大人びた声色の少年が
口元を弛める。

「いい加減
粘着質なお前に愛されることが
辛くなったんじゃないか?」

彼の立てたくつくつという笑い声は、
ソファとテーブル、シャンデリアだけの
空虚な作りの部屋に
不釣り合いなものだった。

「おや、心外ですね。
僕は只彼に純粋な愛情を
注いでいるだけですが。」

スラリと襟足の伸びた長身の男は、
端正な顔にうっすらと笑みを浮かべる。

しかし、その目元は
鋭利な刃物の鋭さを以て
目の前に佇む少年を
切りつけんばかりの獰猛さを
宿している。

「まぁそう気を立てるな、骸。」




「お前にはその愛しくて堪らない
恋人から命令が下っているところだ。」

見るもの全てに
呪詛するような男の視線を
軽くかわして、
少年はゆったりとしたソファに
その身を埋めた。






役立たずな管理人に一言…! (拍手だけでも送れます)

あと1000文字。