誰しも、貞操の危機を感じれば全力でそれを避けるだろう。 だから、今回の事は正当防衛――、と言いたい所であるが、どうやら被害が甚大すぎてそれでは収まらないようだった。 更に、相手がお貴族様だと言うのもあるだろう。平民で、しかも親の居ない小十郎は大いに分が悪かった。 「片倉。処分が決定しました」 校舎半壊と言う事実は決して消えはしない。 担任に付いて歩き、上級魔導士達が必死に半壊した校舎を修復するのを横目で見ながら、小十郎はこそりと嘆息した。 「三年です」 「は?」 不意に響いた言葉に、小十郎は思わず聞き返した。 「三年、人間界に追放処分です」 「な――」 いくらなんでも重すぎる。 しかし抗議は通らない。所詮この世界は家柄がものを言うのだ。 仮に、実力を認められた特待生であっても所詮は親のない平民の子。ましてや正式な魔導士でもないのだから、敵う筈がない。 「あなたの姉兄には伝えておきましょう。――解錠!」 担任が抜き放った切っ先で宙を斬ればそこから空間が避けた。 「武運を」 一言告げられ、小十郎は文字通りその空間に投げ入れられた。 Change The World 魔女っ子モノです。(※Not女装) 魔女とか言ってますがニュアンスの問題です。(オイ) 時代設定は超適当なので生暖かい目で見てやってください… |
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