拍手有難う御座います!気合いを溜めました。 ささやかながらお礼です。
おはなしにもならない。
オラクルのコートや上着のポケット、鞄の中には、いつも飴玉やチョコレート、綺麗なガラス玉なんかが入っている。
それらのほとんどは、ちびや信彦、そしてその時々で出会う子供たちの手に渡るべく用意されたものだ。
オラクルは知らない子供ともすぐに仲良くなってしまって、例えば少し目を放した間に水族館のアザラシの水槽の前なんかで二人座り込んでいたりする。ろくに話もせずに本当にぼんやり座っているだけだったりすることもあって、その親しみ方は淋しい獣のようだとオラトリオは思う。
「せーしんしんねんれーが同じだからなぁ」
だけど明るい口調でからかえば、オラクルは澄ました顔で「お前の真似だよ」とその口に飴玉を放り込むのだ。
(我が家的設定にて。飴玉持ち歩きはそもそもはパルスが3歳になったくらいからシグナルが中学を卒業してしばらくの間、実に約十数年にわたってのオラトリオの習慣。オラクルにとっては比較的新しい習慣。)
|