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『帝の歳』(注:この場合の歳はレベルのことです)
「帝兄さん」
ある晴れた日曜日、洗濯物を干し終わった風は、従兄に声をかけた。
「あん?」
ちょっと口が悪いのは何時ものこと、気にせず続ける。
「兄さんの歳、いくつだったっけ」
「は?27だ」
「じゃ無くって、レベルよ、レベル。認定書持ってるんでしょ」
(注:認定書・・レベルが書かれたカード。免許書みたいな物)
「・・・・・わーったよ。ほら」
そういって、投げてよこされたのは、テレホンカード位の小さなカード。一番上には、『セキエイポケモンリーグ認定公式認定書』と書いてある。
「んーと・・・・」
あまり視力は良くない風は、眼鏡を押し上げつつそれをじぃっと見て・・・固まった。
「兄さん」
「なんだ」
「偽造した?」
「誰がするか」
そこには、『認定レベル:100』と書いてある。つまり、最高レベルということだ。
「でも・・・信じられない。あたしだってまだ64なのに」
「お前、言ってることがずれてるぞ」
適度に気持ちの良い風が、ふわりと洗濯物の間を駆け抜け、窓から入り込んできていた。
END