拍手をくれたあなたに、お礼文☆


‐虹‐


「わわわ、降ってきた!」
今まで気持ちいいほど晴れていた空にいつの間にかどんより雲が覆いだし
アキは急ぎ足で家に帰っていた。
「雨の、バカッ!
 あ、あの穴に入って休憩しよ。
 キャッ!!」
雨のせいでぬかるんでいた地面にすべりアキは拾った石ごとこけてしまった。
「イテテテ・・・
 んもう、いいや。とにかく急ご!」
散らばった石をそのままに穴へと向かうアキ。


「天気予報じゃ一日晴れって言ってたのに!」
「ぐだぐだ言うな、走れ!」
「待って~」
突然の雨に見回りは中断され、走るある一行。
「お、穴発見!急げ!!」
「て、あそこ全員入れるんですか?」
「なんとかなる。とりあえず急げ!」
「・・・あれ、あの石は」
「おい!何してんだ、早く!」


「うわ~びしょびしょ。おまけに泥だらけだし。
 あーあ、雨止んでくれないかな」
憂鬱そうな顔でアキが空を見上げた時だった。
  
ドンッ!!

「うわ!」「キャッ」
「おい、どした!!・・・ってあー!!」
「アキ!!」
「いったぁい!ってウキツさん!?」
見回り中の一行は8人。
クラト・アクト・ミトシ・ヒノカ・タカミ・シン・カスガ・ウキツ。
一番に穴に到着したウキツにアキはぶつかってしまった。
「立てるか?」
「はい」
先に立っていたウキツに手を貸してもらい立つ。
「にしてもすごい偶然だね」
クラトは服にかかった雨を払いながら言う。
「はい、ホント」
「じゃああの石はやっぱりアキさんの石だったんですね?」
「ははは・・・そうなの。ここに入ろうとした時派手にこけちゃって///」
「怪我してない?」「大丈夫なのか?」
未来からの移住人・シンとカスガが同時に言う。
「怪我もないですし、大丈夫です」
「カスガはともかくシンは下心ありっつーか」
「女性がこけたら心配してやるのが道理ってもんでしょ?」
「ヘイヘイ」
小さな洞穴に9人。
自由がきく状態ではないが楽しいと思う。


「アキ」
黙ったままだったアクトが手招きをする。
「何ですか?」
「もうすぐ晴れそうなんだって」
タカミが横に避けてくれる。
穴から少し顔を出すと西の空が明るくなりソルが顔を出していた。
「ほんとだー」
「雨はまだ止みそうにもないけど、すっげー綺麗なもんが見れるかもな」
「多分ね」
「え?なになに?」
「あれだ」
アクトに頭を持たれ反対を向かせてくれた。
「あ!虹?虹だー!!」
「なになになに?」
全員小雨が降っている中外へ出る。
「うわぁ、綺麗」
「久しぶりだな、虹を見るのは。なぁ、シン」
「おうよ。子供の時思い出すね」
「よく最初にどっちが見つけるか競争したよね、ヒノカ」
「ま、ボクが先に見つける方が多かったけどね」
「しばらく見てなかったが、いいもんだな。アクト」
「同感だ」
「アキと見れて良かった」
「ま、トラブルはあったが息抜きにはなったな」
いつまでも空を見上げる9人の影をソルが優しく照らしてくれた。



平成21年5月29日
会社帰り、空を見たら虹がかかってて思いついたSSごちゃまぜバージョンです。
虹を見たらハッピーな気持ちになりませんか?
管理人は上機嫌になります。


拍手、ありがとうございました☆     管理人・ゆあん



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