拍手ありがとうございます! よろしければメッセージなど下さると嬉しいです。 お礼代わりに小咄を4種ほどランダムに。 蓮華ver. 6/4 蓮二さんお誕生日おめでとうございます!! 「時に、弦一郎」 「む、何だ」 「誕生日おめでとう」 「…もう随分と過ぎているのだが」 「忘れていたみたいに言うな。当日も間違いなく覚えていたぞ」 「俺の記憶が確かならば、当日蓮二には何も言われていない」 「そうだな」 「勘違いではなかったのか…」 「ああ、案ずるな。確実に言ってない」 「む……」 「何故祝ってくれなかったのだと、お前は思っている」 「そんなことは、」 「可愛いな、弦一郎」 「…他の者が聞いたら目を丸くするぞ」 「精市もいつも同意を示してくれるぞ?」 「お前等はいつも何を話しているのだ」 「愛しい我が立海代付属テニス部の諸々について」 「からかっているのか」 「とんでもない、大真面目だ」 「三強と呼ばれているものの、俺だけ疎外感を感じるのだが」 「気のせいだろう、俺達はとてもお前を大事に思っているぞ」 「そう言うときだけ爽やかに微笑むのをやめないか」 「何故」 「心が折れそうだ」 「フ…繊細だな」 「お前達と外見と中身を交換したいぞ、俺は」 「それは御免被る」 「………」 「それでだ、弦一郎」 「…何だ」 「今日は何の日だ?」 「………お前の誕生日だろう」 「おや、よく覚えているじゃないか」 「やはり馬鹿にしているな」 「そんなことはない」 「しかし」 「くどいぞ弦一郎」 「…蓮二は顔に似合わず強引で我儘だ」 「付き合いが長いからな、それ位分かってきたか」 「しかも俺には特別その傾向が強い」 「大した観察眼じゃないか」 「否定しないのか」 「事実を否定することは出来ない」 「何故」 「お前が特別だからだ」 「…いや、なにか論点がすり替わってないか」 「何も可笑しな所は無いぞ」 「いやいや待て待て待て」 「面倒な男だ。とりあえず早くプレゼントを寄越せ」 「俺は貰ってないぞ!」 「小さいことに拘るな」 「断固小さくない!そもそも俺は祝いの一言さえ貰っていないのだぞ!」 「…」 「…ッ」 「…何だ、寂しかったか」 「蓮っ」 「やはりお前は可愛い」 「………」 「俺がお前を祝わなかったのは単に、他の奴らと同じ日が癪だったからだ」 「何?」 「皆お前を祝う日にしては、霞んでしまうだろう」 「は…」 「だから、俺の誕生日にお前を祝うことにした」 「理解が出来ないぞ…」 「俺の誕生日に、お前が生まれた奇跡を祝う」 「う、うむ」 「何故だと思う?」 「…何故だ?」 「俺にとってお前が生まれ俺の側にいることが、何より喜ばしいことだからだ」 「!」 「しかし、誕生日は寂しい思いをさせてすまなかったな」 「いや…」 「誕生日、おめでとう。お前の出生に感謝する」 「蓮二、も…その、誕生日おめでとう…」 「ふ、ありがとう」 「俺も出会えたことに感謝している…」 「互いが互いの特別であれる幸せは格別だな」 「う、む…」 「ところで」 「ん?」 「プレゼントだが」 「…あ」 「甲斐性なしな弦一郎が悩みに悩んだあげく結局何も用意できなかった可能性が100%だったので」 「…」 「お前の誕生日プレゼントも兼ね、今夜は共に過ごそうじゃないか」 「は?」 「泊まれ」 「ちょっ、ちょっと待て」 「大丈夫だお前のご両親の許可は取ってある。明日の部活には響かないよう気をつけよう」 「いやお前俺の知らないところで何を!」 「細かいところまで気の利く恋人で幸せだな、弦一郎」 「恋人とは…!」 「今更だろう。お前は俺に夢中だし」 「…ッ前々から思っていたが、蓮二は自己中だぞ!」 「違うぞ、弦一郎中心だ。お前のために執る手段が俺流なだけで」 「俺の意志はどうなる!」 「お前は俺がすること嫌がらない。つまり、そう言うことだ」 「なっ…」 「愛だな。実に相思相愛だ。俺は幸せだぞ弦一郎」 |
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