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(※『悪い虫』の続きで、▽♀▲前提の三+吉)

「――三成、何をしておる?」
声を掛けられて振り返って見たら、其処には自分の友人が居た。
「刑部か――見て分からないか?」
「分からぬから聞いているのであろう」
訪ねてきたのは――三成の古い友人の大谷吉継である。
偶々用があって三成の部屋に来たのだが…訪ねて見れば、三成が何やら廊下に面している窓に
何かを取り付ける作業をしているので聞いてみると、余りにも意外な答えが返ってきた。

「日曜大工――だ。」
何とも三成に似合わないその様子と言葉に、大谷は怪訝そうな顔をした。

「…何故、その様な事をしておる。」
「先日、ちょっと――」
若干呆れた様な風で尋ねる大谷に、三成は先日の事(※悪い虫は一撃瞬殺を参照)を説明した。
「成る程、あい分かった。だが――其処は主の部屋ではなかろ。」
「…それは…。」
大谷が鋭い所を突くと、三成は口を噤んでしまった――そう、実はここ…三成の部屋の窓ではなく、
隣の家康の部屋の窓なのである。
口を噤んでしまった三成に、大谷は首を傾げた。 自分の記憶が確かならば…この男は、わざわざこう言う事を自分から、しかも他人の為にするタイプではない――何がこの男を変えたのだろうか。
(…もしや――)
「三成――。」
思い至った1つの答えに、大谷は意地悪気な表情を浮かべ…こう言った。

「――とうとう、主にも『春』が来やったか。」
それを聞いた瞬間、目の前の三成の顔が真っ赤に染まりあがったのを見て――
大谷は自分の考えが外れていなかった…と確信するのだった。

ジャーマン・シェパードドッグ (忠実、優秀、素敵なボディガード)

(――随分な惚れ込み様であるなぁ、三成よ。)
(――…ぎょーぶ…。)

End.

先日UPしたSSの後日談です。
お題(タイトル)は「Fortune Fate」様から
(執筆中BGM:『CRA"G"Y☆MAMA』)
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