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  この恋を君に捧ぐ 19

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まだら模様のカーネーション15

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  悪ノ娘シリーズパロ 悪ノ双子4

4、ギアス ルルシャリ  
  王子ルル×学生シャーリー 王宮のメヌエット14

5、リボーン 
  骸×骸前提の骸総受 
  紫の人3







この恋を君に捧ぐ  19


会談当日、マスコミの目を避けて目立たない車で時間よりだいぶ前に会場についた。
ルルーシュは別室で支度をしている。

ここについてからドレスに着替えると言っていたのでまだ時間はかかるだろう。
ゲンブとスザクは控え室でゆっくりしている。


「いいか?お前は余計な事をしゃべるなよ?」

「わかってるよ。きっと半分も理解できないから・・・。」

「・・・それはそれで情けないぞ・・・。」

きっとルルーシュなら話の内容をわかった上で、自分の意見まで言えるというのに・・・
この出来の悪い息子を見てゲンブは溜息をついた。
いっその事、子供を多く生んでブリタニアの様に後継者争いをさせた方が
よかったのではないか?と思う始末であった。

それだけブリタニアの皇子・皇女の継承権争いは世界でも有名だ。

ルルーシュもその一人だった。
継承権は決して悪くはなかったが、後継人がいなくなりと周りの協力者に恵まれなかったのが唯一の敗因である。
ルルーシュは王座につきたいという欲はなかったが、周りに馬鹿にされたくはなかったため頑張ってきた。

その努力が花を咲き、一目を置かれる存在となったのだ。


その努力の”ど”の字だけもいいから、スザクに分け与えて欲しいとゲンブは最近思う。


ルルーシュと会う前のような、女関係にだらしない遊びをはしなくなったが
何しろ育ちが悪いせいか礼儀がよくなっても、気品というものが足りない。

気品はすぐに身に付くようなものではないと分かってはいたが・・・



「なんだよ、父さん。さっきから俺のことばっかり見て・・・。」

「・・・・お前はこの先ずっと苦労するぞ・・・。」

「はぁ・・・?」


察しの悪いスザク。
前から散々ニュースでブリタニアの会談メンバーにコーネリアが加わったのは知っているハズ。
シュナイゼルはギリギリスザクを合格点にしたようだが、まだまだ補欠段階。

今度のコーネリアはそうはいかない。

なんせコーネリアは挙式の時、スザクを一目見て駄目だしをしたのだから。
一生認めないと言ったのをゲンブは覚えている。


(頭が痛い・・・。)


会談なんて、別に話すことなんてもう無いのだ。
この前のサクラダイトの会議で全て終わってしまってる。

世間の名目上は、友好関係をもっと深めるためにといっていたが
ルルーシュの事以外ありえないのだ。


「ルルーシュ・・遅いな~。」


そして今回、いろいろと質問されたりブリタニアの皇族と渡り歩いていかなくてはいけないのは・・・



(お前なんだぞ!スザク!!!!!)







「久しぶりだね、コーネリア。」



コーネリアが同席の理由は、ルルーシュの事もあるが中華の動きも見るためでもあった。
最近中華連邦の動きがおかしいと、各国のエリアの総督をしている兄弟姉妹から多く情報が来ている。

中華がまず何かをしてくるとしたら、まず標的になるのは日本だ。
コーネリアは暫く日本を拠点に、中華連邦の動きも見ておくつもりだ。
少し前から情報など集めていたが、どうやら情報に間違いはないらしい。

だとしたら、今一番狙われ安いのは日本だ。



「兄上、お久しぶりでございます。ずるいですよ。一人でルルーシュに会いにいくなんて・・。」


「ハハハ・・。悪かったね。ヴァージンロードの役を兄上に取られてしまったからね。
 でもコーネリアがここまで動くとは・・・ダールトン将軍にギルフォード騎士・・・・戦争でもするのかい?」

「まだ暫く中華の様子を見ようと思っています。油断なりませんから、別件で枢木の事も・・・」


この前より点数が下がっていたら、その場で切り刻んでやるとコーネリアは宣言した。

「コーネリアを基準に考えたら、皆不合格だよ。」

「そんな・・・兄上やギルフォードのような男性なら私も安心できるのですが・・・」

「コーネリアは私のルルーシュの婚約の話は賛成派だったね。」

「はい・・ルルーシュを守れるような人、兄上意外おりません。今でも私の考えは変わりません。」


コーネリアのシスコンは有名だが、ここまでもは恐れ入る。
これでは実の妹のユーフェミアの婿はもっと苦労するだろうな。とシュナイゼルは苦笑いをした。

その苦笑いが顔に出てしまったようで、コーネリアは溜息をつく。

「笑い事ではありませんよ。兄上・・・。」

「いやいや、これじゃ・・・ユフィの婿探しは大変そうだなと・・・、
 ナナリーもいたらもっと大変だったろうね・・・。」

「もう・・兄上は・・・。」


「そろそろ移動しないと遅れてしまうよ。急ごうか。」


時間が押している事に気付いた。
遅刻するなど誇り高い皇族にらしからぬ事。

とりあえず、シュナイゼルたちは用意されていた車に乗った。













「時間通りだな。」

「そうだな。そろそろ俺たちも移動するか?」

「ああ、その前に例のやつをやるぞ。」

アジア系の顔をした数人の男のグループが時計を一斉に出した。
時間を見て、同時に時刻を合わせる。

この男達、どうみても観光で来た感じではない。


「今回の任務は俺たちがどんな形でもいいから、あの皇女を日本で殺す事だ。」

死に方は問わない。銃殺、刺殺、毒殺。
一番無難なのは、遠距離からの銃殺だが、会場半径数百メートルは
暗殺防止の為に銃弾センサーが働いて難しい。

数年前に、自滅覚悟で皇族を狙ってナイフで刺そうとした輩がいたが、
近づく前にあっけなく殺されている。

難易度は高い。

日本の技術は高い。銃殺は難しい。

だが、任務を遂行すれば限りなくブリタニアと日本にショックを与えることが出来るのだ。
ブリタニアの実力者のシュナイゼル、コーネリアなどの上位の継承権を持った皇族や、
皇帝にも一目置かれ、溺愛されているルルーシュ。

そのルルーシュが嫁ぎ先の日本で死んだらどうなるか?


ブリアニアと日本の戦争の出来上がりなのだ。
そうすれば戦争によて弱った両国を、潰すのが目的だ。


この任務は至上作戦である。










シュナイゼルとコーネリアは、道が空いているのもあってか
比較的はやく約束の時間に、会談の場へ着く事ができた。


ゲンブとスザクがもう来ている事を聞いて、控え室で待つようにいわれたが
コーネリアは早くルルーシュに会いたいために、一目合えないか頼んだ。

そうやらまだ支度をしているらしく、スザクが迎えにいっているようだ。


「コーネリア、ここはスザク君にまかせよう。」

「そうします。」


もう時間は迫っているのだから・・・。




ルルーシュはやっと支度が終わった。
時間ギリギリになってしまった事を悪く思ったのか、移動はかけ足になる。


「ルルーシュ、そんなに急いだら転んでしまうよ。」

「しかし・・・兄上や姉上を待たせるなんてもってのほか!」

「だからって、そんな高い靴は走るのには向かない。
 転んで怪我でもしたら、それこそ君の兄姉は一大事扱いだよ!」

「・・・・わかった。」


ルルーシュは、スザクの言っている事を想像した足を止めた。
あの兄と姉だやりかねない。


「ホラ、僕の手をとって。」

エスコトートするよ、というように手を差し伸べた。
ルルーシュはスザクに答えるように、手を渡した。


決してゆっくりではないが、急ぎ足でもなく廊下を歩く。

豪華な扉を開けたらそこには、久しぶりに見る姉の顔と兄の顔があった。



「ルルーシュ!!」


コーネリアは感激して、席を立ち上がってルルーシュを抱きしめた。


「姉上、苦しいです。」

「ああ・・すまない。」

感激のあまり強い力で抱きしめてしまったようだった。
シュナイゼルはそんな二人を見て微笑ましく笑っているが、
スザクはコーネリアにはいい思い出がなく、緊張していた。


「コーネリア、それではルルーシュも枢木君も困ってしまうよ。」

「ルルーシュ、大丈夫か?」

「はい、平気です。姉上。」


ルルーシュの容態を確認すると、三人は席に着いた。



「そういえば、僕の父がまだ・・・。」

「ああ、枢木首相なら席を外してもらったよ。」


シュナイゼルはニッコリと笑った。
コーネリアもつられてニヤっと笑う。

スザクはなんか嫌な予感がした。


「今回、用があるのは首相ではなくて枢木君だからね。」

「サクラダイトや、其の他政治、軍事についてはこの前の会議で終わっているからな。」



「身分とか関係なく、兄と姉として君と話がしたかったんだ。」


シュナイゼルとコーネリアの瞳は真剣だった。






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