冬風景×3


■FLOWERS■(♀スザク×♀ルルーシュの騎士パロ)


「唇、舐めちゃだめって言ったじゃない。荒れてる」
「だって、つい癖で。…リップクリームって、女の子っぽくて好きじゃないんだもん」
「そう。じゃあ代わりに、ヴァセリンあげるから、ちゃんと塗ってね」
「わかった。約束するから、今日だけルルーシュが塗って」
「いいわよ、じっとしていてね。…ふふ、あら、嫌だわ」
「どうかした?」
「いいえ、ちょっとね。こうしていたら、昔読んだ、ヴァセリンの記憶という短編を思い出してしまったの」
「小説?」
「そう。…同性同士の、少し官能的な話だったのよ。はしたないわね」
「やらしいルルーシュも、僕は好きだよ」
「本当…?ねえ、じゃあ私にも塗ってくれる、ヴァセリン」
「良いよ」
「瓶から指ですくって、…塗って?」
「…そんな声、出さないでよ」
「私、あの主人公の気持ちが少しわかるの。…ああ私、スザクに、酷くされたいわ」
「ああもう、そんなこと言ってると、このガサガサの口でキスしちゃうよ?」
「うん、痛くしてちょうだい」

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