さむい


「あーっ、さむっ!!」

「サンジくん、それ何回目?」

ナミが呆れたような声を出す。

すいません、と言いつつ、つい口に出してしまうものは仕方ない。

基本的にサンジは体温が低いし脂肪も少ないので、寒さには弱いのだ。

ノース生まれなのに、一体どういうことだろう。

「冬島近くだと、寒くて中々寝れねぇし…」

はぁ、とため息。

せめて体を温めようと、ホットミルクを口に含んだ時に。

「じゃあサンジ、ゾロと寝れば?」

チョッパーの悪気の無い声に、ぶっと吹いた。

「あら、いいわね。ゾロ、体温高そうだし」

「修行してる時なんか、外でも湯気出てるもんな!」

「いやいや、そういう問題じゃなくてな…」

あまりの発言に、サンジは中々言い返せない。

「おい、お前ら。一緒に寝たりしたら…」

そこへゾロが口を開いたので、サンジは思わず応援した。

そうだ、言ってやれゾロ!

「狭いだろ」

そう、ヤロー同士で寝たら気持ち悪…って、えぇ!?

「あんた…それだけ?」

「おう。ハンモックは狭い。」

きっぱり言い切るゾロ。

「じゃあ、俺がでかいベッド造ってやるよ」

「ならい…」

「いいわけあるかァ!!」

堪えきれなくなったサンジに、キッチンから蹴り出されたゾロであった。

                                     END


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