拍手ありがとうございます・・・!! リクエストやネタ、涼音に言いたいことなどがあれば遠慮なくどうぞ! (リクエストやネタは、ピンッと直感的に何か降りてくれば採用させていただきたいと思います!!) 以下お礼文ですが、お礼とはほど遠い妄想文です。 ED後のつもりで書いていますが、ED後と意識しなくても読めるかと…。 フレユリのつもりですが恋愛要素がほぼないという…。 それでも良い!とおっしゃってくださる方はどうぞ先にお進みくださいませ…! *** 「舞を舞ってもらえませんか?」 旅をしていたときからそうだったが、このお姫様の言葉には毎度振り回される。 本人にも悪気があるわけじゃないし、慣れてしまっているところもあって嫌な感じはしないけども。 夢よ舞え 黒と青の想い唄 たまたまフレンのところに遊びに来て、雑談をしていたら突然エステルがフレンの私室に転がりこんできて。 久しぶりに遊びにきたユーリに対し挨拶もそこそこに、呆然としている二人に対して向けた台詞が冒頭の台詞だった。何を興奮しているのかこのお姫様は。 俺が来ていることは多分他の兵士から聞いたんだろう。今日は後でエステルのところにも行くつもりだったから、窓からじゃなく正面から入ってきたし。 「舞…ですか?」 「俺が?フレンと?」 「はい!この間お城に一座がいらしていたでしょう?私も拝見させて頂いたのですが、とても綺麗だったんです」 「ああ…そういえばそんなイベントもありましたね」 話によると、星喰みの問題が解決してそれぞれが慌ただしい中、平和が続くように、とかそんな祈りを込めて城の広間で一座が舞を贈るイベントがあったそうな。 心で祈るだけではなく、そういった形にしたものも必要だったということだろう。祈るだけより確かに体でその祈りを表現した方が効果はありそうな気がする。 もう一度見てみたくて、と両手を合わせてうっとりとその時のことを思い出すかのように話すエステルを後目に、ユーリはフレンと目を合わせた。 フレンも何かを思うところがあったらしく、ほぼ同時にこちらを向いた。 「舞…?」 「舞」 「お前やったことあんのかよ」 「あるわけないだろ。騎士団でそんなこと習うはずないじゃないか」 「…だよな」 騎士団で習う科目なら、ちょっとの間騎士団にいた俺だって少しは噛んでいるはずだ。 下町ではどう考えてもそんなことはやらないし、つまり下町育ちの俺達は見たこともない。どんなものかは、一応ハンクスじいさんから聞いたことはあったりするのだが、そんな記憶も結構朧だ。 フレンはフレンでその一座が来ていた時は警備に当たっていたらしいので音楽は聞こえていたらしいが、実際にその踊りを見たわけではないらしい。曲調を知っているだけでも収穫だろうか。 俺はともかく、フレンは騎士だ。 これはエステルの「お願い」であって「命令」ではないが、騎士が姫の頼みごとを断るのも如何なもんかと思う。 フレンの生まれ持った性格も合わさってできればやってやりたいと思っているだろう。とんでもなく無茶な話ではあるが。 まぁ、真面目なこいつなら、まず、練習する期間をくれってとこから始まるかな。 そう、思考が辿り着いたと同時に、隣の彼が喋り出す。予想通りである。 「あの、エステリーゼ様」 「はい?」 「私達は舞というものを嗜んだことがなく――」 「フレン、待った」 「ユーリ?」 「エステル、舞って言うのは、踊りなんだよな?」 「はい」 「よっしゃ」 困惑した表情をしているフレンに、片手に持っている物を持ち上げ悪戯を思いついた子供のようにニッと笑ってみせる。 その意図を正確に読み取ったのか、一瞬呆けた後、フレンも苦笑してその悪戯に乗ったような笑みを浮かべた。 「…期待に添えるかどうかは、非常に心配ではありますが」 「?」 「あー…おい、エステル」 「はい?」 「俺たちに頼んだこと、後悔すんなよ?」 舞なんてやったことねぇからな、と不敵な笑みを浮かべることを忘れずに。 |
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