With:矢口 雅哲





「ミヤ、待ってよ!!」

「あー、ごめんごめん」



たくさんの人混みの中、離れそうになる私達。

仕方ない。だって、今日は花火大会だから。



「花火に見とれてるからだぞ」

「ミヤだって、」



私がそう言うと、ミヤは私にスッと手を差し延べた。



「ほら、ちゃんと俺の手にぎってろよ?」

「うん!」

「ま、手繋いでなくても大丈夫だろうけど」

「…え?」



そう言って、ミヤはにこっと笑った。







「大丈夫、俺達は赤い糸で繋がってるから、」

(絶対離れたりなんかしねぇよ)



 



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