ありがとうございます! 下に若王子先生のSSを載せておきました。 ちょっと微エロ?(多分)なので、それでもよいと言う方はどうぞご覧になって下さい。 (ううう・・・〜わかんないよ〜・・・。) 放課後の教室で、あかりは頭をひねっていた。 化学の補習。 すでに他の生徒はプリントを出し終わり、残っている生徒はあかり一人。 (早くやらないと日が暮れちゃうよ・・・) 既に夕日が赤く染まり、東の空は夜の暗さを運んでこようとしていた。 「すー・・・・すー・・・・。」 前の席から寝息が聞こえる。 (あれ?) 前の席に居るのは若王子先生だ。 あかりに背を向けて座っている。 確か、先ほどまで生徒のプリントを採点していたはずなのに・・・。 あかりは好奇心をくすぐられ、そー・・・と席を回って若王子の隣に近づいた。 (うわっ・・・キレイな寝顔・・・) 若王子は片手を頬について眠っていた。 微動だにしないで眠っているので、寝息が聞こえなければ美しい彫刻のようだ。 (まつ毛長いな〜・・・あれ?) 1本、抜け落ちたまつ毛が頬についている。 あかりは無意識にすっと手を伸ばした。 すると、ぎゅっと手を掴まれた。 あかりはびっくりして「きゃっ!」と声を上げた。 「どうかしましたか?」 片手を頬についた態勢のまま薄目を開け、若王子があかりをじっと見つめている。 寝起きのせいか、とても低い声で、口調は丁寧だがいつもの若王子とは違う人のように思える。 「あ・・・ごめんなさい・・・。まつ毛を取ろうとして・・・。」 あかりは少し怖くなって後ずさりしながら答えた。 「あ・・・そうでしたか・・・。」 若王子は少し起き上がり、頬についていた手を目元に移動させた。 あかりを掴む手はそのままだ。 「あの・・・先生・・・手を・・・。」 若王子から離れたかったが、手を掴まれてしまいこれ以上離れられない。 「離して欲しいですか?」 優しく微笑まれながら聞かれて、あかりは少し安心しながらコクンと頷いた。 「きゃっ!!」 次の瞬間、あかりは咄嗟に何が起きたのた理解できない。 強く腕を引かれたのだ。 目の前に居たはずの若王子の腕の中にすっぽりはまってしまっている。 「せっ先生?」 「離さないよ?」 「・・・!!」 あかりは必死にもがくが、いつのまにか両腕を後ろに回され体の自由を奪われてしまっている。 「やっ・・・!先生!?」 「少し、我慢して?」 若王子はそういうと、あかりの首筋に唇をあて、強く吸った。 「いっ・・・!!!。」 あかりは、びくっと体を体をすくませる。 一瞬の出来事だった。 痛いと思った次の瞬間、あかりの体はふわりと浮き、若王子に両脇を抱えられて立たされていた。 「先生・・・。」 あかりは首筋を押さえながら震える脚でなんとか立ったまま若王子を見た。 「僕は君が好きだよ。」 あかりはハッとして少し後ずさる。 そんなあかりを見て若王子は少し笑うと、あかりの解いていたプリントを取り、教室を出て行こうと した。 「先生!」 あかりが声を上げると、若王子は振り返り、少し目を細めてあかりを見つめ、口を開く。 「君に印をつけておいた。 それが消えたら・・・また付けてあげる。永遠にね。」 あかりが目を見開くと、そのまま若王子は教室を出て行ってしまった。 太陽は既に沈み、空を覆っていた赤い光は静かに消えようとしている。 印・・・。 あかりは首筋に残る熱い感触を感じ、呆然と立ちすくんだ。 |
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