【スノー・スマイル・スノー】



「ふゆがさむくってほんとによかった〜 きみのひえた〜 ひだりてを〜 ぼくのみぎポケットにおまねきするための〜 このうえないほどのりゆうになるから〜〜〜♪」

「………そう言いながらナチュラルに人のポケットに手ぇ突っ込んできてんじゃねぇよてめぇ……って、わ!アホっ!おまっ、スキップすんな!コケる!!」

「あっはっは!基央くんも言ってるだろ〜?ふたりで歩くには少しコツがいるぅ〜♪ってな!!ほらスキップスキップv」

「知るかアホ!!」

「おっまえ、冬といえばスノースマイルだろ〜?眼の前に大雪原、隣には可愛い恋人ちゃんvとくれば、スノースマイルの夢物語の世界そのまんまじゃねぇか!この絶好のシチュエーションを目の前にして、二人の足跡の平行線刻んで振り返るあんたの笑顔見なけりゃ死んでも死に切れねぇよ!つかバンプファン失格!基央くんに寂しい眼をさせちまう!!」

「基央とさも知り合いかのように言うな。つーかてめぇ、大雪原って……もしかしてこれをやりたいがために人を道連れにして田んぼに飛び込みやがったな!?」

「あっはっは!!だってどこも足跡既についちまっててさー、キレイなままの雪って田んぼしかなかったんだもんv」

「だもんvじゃねぇよ、おかげで神社行くのにえらい遠回りになっちまってんじゃねぇか」

「いいじゃん、ゆっくり行こうよ。せっかく3ヵ月ぶりにあんたが帰って来たっていうのに、あんた人気者だから、家に居たってジジイやおばちゃんや他のダチどもに邪魔されちまって、ちっとも2人っきりになれねぇんだもの。しかもあんた、明後日にはあっちに戻っちまうんでしょ?せめて初詣デートくらいは、2人でのんびりゆっくりイチャイチャしようよ〜」

「……いいけどな。ここじゃ、イチャイチャなんてできねぇんじゃねぇの」

「ん〜、チュウくらいならできんじゃね?する?しちゃう?」

「するならしろ。ん。」

「ハイ、チューvvv……っあ〜今のチュウ待ち顔キュンときた……ヤッバイ胸が、胸がキュンvって……あああクソ可愛すぎてどうしよう!?」

「どうもこうもねぇよ…行くぞ」

「……3カ月ぶりのチュウなのに、なんであんたそんなクールなの…」

「うっせ。早く拝んで俺の部屋帰んぞ」

「えーっ、何で!?」

「…母さんたち、午後から泊まりで親戚回り」

「っ!何でそれを早く言わねぇの!!ああっもう一時半過ぎてるじゃねぇか、勿体ねぇっ!!」

「いや、お前が2人でのんびりゆっくり行こうっつーから……」

「急ぐぞゾロ!走れ〜〜っ!」

「ちょっ、手は離せ!…………って、全然聞いてねぇし…」





END




新年1発目のSSもどきは、遠恋の2人の初詣でしたー!
サンジが冒頭で歌っているのはもちろんバンプの【スノースマイル】でございますv
久しぶりの逢瀬の為かサンジがテンション高すぎて曲のイメージぶち壊しまくりですみませんすみません、私も大っ好きなんですけども何故にこげなことに;
ちなみに、可愛いあのコが急に早く帰ろうと言い出したのは、3カ月ぶりのチュウでうっかり心にも身体にも火がついちゃってチュウだけじゃ物足りなくなっちゃったからですよエッヘヘv



*拍手お礼文の過去ログ部屋*



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