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あなたは5分の1の確率でこのページを引き当てられました! 『秘密の攻防戦 : Chains Relation』のおまけです。 あなたの好みに合うと宜しいのですが。お楽しみ下さいませ。 良ければ、一言感想など頂ければ嬉しいです。 コメントや名前の掲載について。 匿名希望の方はコメント欄の最後に●マークを付けてください。 Web拍手を送っていただいた時間のみ掲載いたします。コメントや名前は掲載しません。 秘密の攻防戦 : Chains RelationTWINKLE STAFF Fragment 006 おまけ
フワフワ……、フワフワ……。シャボン玉が浮き沈み。 小さな合図をして弾け、清々しい薫りを振りまく。 日常から少し外れた深夜の入浴。家族揃っての優しい時間。 ヴィヴィオは気持ち良さそうに目を閉じ、鼻歌を歌っている。時々、音が外れるのはご愛敬。 湯冷めしないよう、頭にちょこんと載せた黄色いタオルが可愛らしい。 一緒に湯船に浸かっているのはフェイト。 長い髪をタオルでまとめ、思い切り両脚を投げ出している。 ヴィヴィオを膝の上に載せ、その体温と重みをしっかり抱き留める。彼女が居るお陰で、いつもならとっくに狙われているであろう白いうなじに、新しいキスマークは1つもついていない。 そして、なのははスポンジを使って泡立てたボディソープの泡をふんだんに纏い、肌に磨きを掛けている。フェイトと同じように髪をタオルでまとめ、ヴィヴィオの鼻歌に合わせるように頭で軽くリズムを取っている。当然ながらなのはのうなじにも新しいキスマークはついていない。 2人のママと、1人の娘。まさに親子水入らずの安らかで楽しい時間が流れている。 なのはは思う。 3人で過ごせるなら、どんな時間でも好きだけど、癒やされると言う意味では眠る前の一時(ひととき)と同じくらい好きな時間だ。 手を動かす間にチラリ、チラリとヴィヴィオを見る。出来るのなら本当の母親になってあげたい。ううん、私がなりたい。フェイトちゃんと同じだけ、もしかするとそれ以上に生命を掛けて守りたい存在なのかもしれない。 ヴィヴィオが視線に気が付き、微笑みを返してくる。フェイトちゃんのそれとは違った意味で癒やされる瞬間。 彼女のすぐ後ろには同じようなフェイトちゃんの顔があって。 ――それが何だかちょっぴり羨ましくて。 なのはは手にした手桶でそそくさと泡を流す。 フワフワの泡の中から現れた瑞々しい肢体。豊麗な身体付きのフェイトに対して、なのはの身体には優麗な魅力が備わっている。 それを見ていたヴィヴィオがふと漏らした。 「なのはママ、キレイ…」 「フフ、ありがとうヴィヴィオ」 何気なく答えを返すなのはだが、満更でもないのか、心なしその口調は嬉しそうだ。 「……私はどうかな? ヴィヴィオ」 ちょっとだけ悔しかったのだろう。フェイトがヴィヴィオに問い掛ける。 「うん。フェイトママもキレイだよ」 ヴィヴィオはなのはの時と違い、元気よく答えた。 途端、フェイトの表情に光が差したように明るくなる。 苦笑を飲み込むなのは。その反応は、ヴィヴィオよりちょっと年上の女の子みたいで。 それが面白くて、彼女はちょっとだけフェイトに悪戯してみたくなった。 「じゃぁヴィヴィオ。私とフェイトママとどっちがキレイ?」 なのはの質問が一瞬だけフェイトの頬を強張らせる。それはなのはやはやてのような長い付き合いの親友でなければ気がつけない一寸の間。 「んーと……」 幼い少女は2人のママの顔を見比べながら、考える。少しだけ。 「うん。 なのはママはね、プニプニできもちイイの。 フェイトママはフワフワしてやわらかい。だからどっちもキレイ!!」 ヴィヴィオは得意気な笑み。なのはママの質問にちゃんと答えられた事が嬉しいらしく、えへんと胸を張っているように見えた。 2人のママは思わず顔を見合わせ苦笑する。 ヴィヴィオが言っている“キレイ”の基準は、どうやら触り心地や抱き心地が一番に来るようなのだ。 ヴィヴィオのような幼い子供にとってはそれが重要なのかもしれないが。 何だかちょっぴり当機動六課部隊長のセクハラ発言に似ていなくもないけれど。 「そっか、私はプニプニ♪」 「……私はフワフワ♪」 「うん!」 2人のママの嬉しそうな答えがヴィヴィオに満面の笑みをもたらす。 「それじゃぁ……えいっ!」 なのはが素早く湯舟に滑り込む。 溢れるお湯。沸き上がる湯気。 「キャ…ッ!」 「うにゃぁっ!」 浴室に響く2つの黄色い悲鳴。 そして続け様、なのはは大好きな人と愛しい娘をまとめて抱き締めた。 ちょうどヴィヴィオが2人に挟まれる格好だ。 「マ、ママ?」 「私とフェイトちゃんの“キレイ”を分けてあげる」 ね?とフェイトに向かって小首を傾げるなのは。 「……! うん! きっとヴィヴィオは美人さんになるよ」 プニプニでフワフワな4つの膨らみに囲まれ、ヴィヴィオは嬉しいような恥ずかしいような満面の笑みを浮かべた。 ただ1つだけ問題が。 「ちょっと、くるしいよ、ママ。おっぱいが……」 はやてが聞いたら、絶対に羨ましがるであろうセリフだった。 |
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