…お前は俺に問うた。

 『今のお前に…この質問の意味が分かるのか?』

そう言って微笑って…哀しげに 瞳を細めて。


 「なんなんだよ…」


なんでこんな時にそんな事 聞いてくるんだよ…。


 「葵依、」


お前の考えてる事が…全くわからない。以前にもまして―――掴みにくい。


 「俺は、きっと―――」


ただ お前に…




 『今のお前に…この質問の意味が分かるのか?』


俺はひとつ、争いの渦中に立たされた幼馴染に、単純だけど大切な質問を投げ掛けた。


 「お前なら…分かる筈だが、な」



ただ…今のお前には わからないだろう。わかるわけ ないだろう。俺は思う、先へと進ん
だお前なら…わかるかも しれないと…



 「―――『今ここに散りゆく桜は 何を想って今、ここに散りゆくのか…』」



またひとつ、花びらが散る。その様はまるで 淡雪がふわりふわりと降り立つかのよう
で、



 「早く…気付けよ」



早く



――――早く。





またひとつ…枯れた声音も風となり。




俺はさらりと揺れる漆黒の糸を指に絡めて、





 “この想い、君に届くよう 切に願う…”





 拍手お礼 某月の刻印より 戒斗&葵依
 【祈り】

 有難う御座いましたvv



ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)

あと1000文字。