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ソファに転がってジャンプを読んでいれば、和室から調子外れの鼻歌が聞こえる。

正確には、和室のベランダからだが。

ここ数日微妙な天気が続き、季節が冬の言う事もあって中々洗濯物が乾かなかった。
それが本日、何とも見事にカラッと晴れた事で、新八は堪っていた洗濯を一気に片付けた。
洗濯物が干せる事を喜ぶ十六歳とは如何な物か・・・と、思わなくもないが。
新八の機嫌が良いに越した事は無い。
俺への小言が多少減るからだ。あくまで多少。完全には無くならない。
だからと言って、完全に無くなって貰うのは困る。そらもう、滅茶苦茶困る。
それは、新八に見限られたと言う事に他ならないのだから。
うんまぁ、あれだ。
新八からの小言は愛情故にと思えばむしろ大歓迎・・・とまでは流石に言えねぇか。
グルグル思考を巡らせている間も、調子外れの鼻歌はずっと聞こえている。

そうか、そんなにご機嫌ですか新八君。

のそりと起き上がって、和室に向かう。
襖を少しだけ開けて中を覗けば硝子戸を閉めた向こう側で。
一枚一枚丁寧に皺を伸ばして、物干しにいっぱいに洗濯物を干す新八の姿。
日中暖かくなるとは言ってもやっぱり其処は冬と言う季節で、時折寒そうに手に息を吐き掛けていた。
此処で手伝ってやるの一言でも言えれば良いのだが、残念ながらそれを言わないのが俺である。
もう少しすれば洗濯物を干し終えて、新八が戻って来るだろう。
少しだけ寒そうにしながら、それでも『今日は本当に洗濯日和ですね』と嬉しそうに笑いながら。
そのまま掃除に取り掛かって仕舞うだろうから、タイミングを逃さないように気を付けなくてはならない。

お散歩デートのお誘いの。

洗濯日和と喜ぶ新八も悪くはないけど。
デート日和と言われて照れる新八が見たいんですよ。銀さんは。










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ちったぁ手伝えこのマダオがぁ!!!(爆)

穏やかな100のお題
010:洗濯日和 使用



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