t h a n k s f o r y o u r c l a p !

「あした天気になあれ」(ゴーオン青いのと黒いの)


「こういうのも性格出るっすね」
「…それは俺の台詞だ。なんでお前そんな手順ひとつひとつ綺麗なんだ」
「あっはは。軍平はきっちり丁寧っすよね、折り目正しいって言うか」
「ふん、当然だ」
「その割に顔描く段になったら妙に芸術的になるんすよねえー」
「芸術的ってなんだ芸術的って!」
「なんでそんなハコフグみたいな顔してるの」
「ハコフグって何だハコフグって!」
「ハコフグはフグ目ハコフグ科の海水魚の一種で全身を装甲する硬い甲羅と特徴的な顔が目印の…」
「…いい。長くなるからもういい。」
「えー、まだちょっと言っただけなのに」
「…兎に角顔がハコフグだろうがシマフグだろうが構わんだろう、要は晴れればいいんだ晴れれば」
「軍平、シマフグって言う魚は存在しないっすよ」
「論点は其処じゃない!」
「ま、てるてる坊主っすから。思いさえ篭ってればそれでいいんすけどね」
「――最初からそう言え」
「折角だから顔くらい可愛い方がいいっすけどねえ」
「…喧嘩売ってるのか連」
「まさか」
「………。にしてもあっちで範人が作ってる尋常じゃないサイズのあれはどうなんだ」
「思いさえちゃんと篭ってればいいと思うっす」
「取り敢えず特大の思いは篭っていそうな気はするな」
「そうっすねえ」
「…天気の方もあれには観念して晴れるんじゃなかろうか」
「だといいっすね。―――ん?」
「どうした」
「あれ、走輔何してんだろ」
「ああ…。ひとりでえらく大量に作ってると思ったら。竿にもかけずに何してんだ」
「あ、落とした。あーあ、あれひとりでやるの無理っすよ」
「仕方ない、連、手伝いに行くぞ」
「あっはは、諒解っす」




GP-26ネタ。
てるてる坊主作りながら竿にずらり並べてひっかけている青いのと黒いの。(家内制手工業)





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