【新雪】




「新雪……?」
 目の前にある、純白のバラを見ながら平次はぽつりと呟いた。
 大輪というわけではなかったけれど、凛とした気品のある花だった。
 思わず見惚れてしまうその姿は、誰かを思い起こさせた。
「まんま、やな」
 ぽつりと呟いた平次は、思わずニンマリと笑みを浮かべる。

――あいつに、見せてやりたい。

 ぼんやりとそんな事を思った平次は、ポケットに突っ込んであった携帯を取り出して、カメラを起動する。
 そして、シャッターを押しかけたところで、その手を止めた。
「やめた」

 どうせなら、本物を見せてやりたい。

「週末にでも、来る――か」
 そんな自分の言葉にうんっと、大きく頷いた。
 だが、問題はどうやってここに誘うか、だ。
 思わず、うーんと唸り声をあげたけれど、その口元には笑みが浮かんでいた。
 









 バラ公園で『新雪』を見たときに、思い浮かんだ小話にもならない、お話。
 SSにもならないサイズでごめんなさい<(_ _)>
 せっかくなので写真をUPしてみたんだけど、ちょっと大きかった……。「新雪」はつるバラなので、実物はもうちょい小さい感じです。
 てか、写真に対してSS短すぎ……。
 





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