拍手ありがとうございます!!



乱菊さんは十番隊に来る前十一番隊に居た、という勝手な憶測に基づいたSSです。

ちなみに十番隊長はまだ日番谷氏ではありません。








「一角」

「あ?」

「あたしね...異動する事になるみたい」



珍しく二人で酒が呑みたいなんて言うから、どうしたのかと思えば、そういう話か。

「...なんだよ、“みたい”って」

「まだ正式には返事してないのよね」

「...どこにだ」

「十番隊」

「何席」

「副隊長」

“すげぇじゃねぇか”という俺の言葉は、松本の“はぁー”というため息に掻き消された。

「迷ってるのか?」

「うーん...どうなのかしら。悪い話じゃないし...」

「じゃあ、何で」

「何て言うかな、上手くやる自信はあるのよ。十番隊長は良い人だって聞いてるし。でもね」

そこまで言ってから松本は、手にしていた杯の中の日本酒を、一気に煽る。



「ただ、皆が寂しがってくれなかったらやだなぁって...」



「ぶはっ」

「やっだ!きったないわねぇ!」

「いやだって...お前そんな理由で」

「ひどーい!あたし真剣なのに!」

松本はむぅ、と子供のように頬を膨らませて怒る。

「たく、バカか、お前」

「え?」

「うちの隊の奴らがんな薄情者に見えるか?」

「...そういう訳じゃないけど」

「だろ?だから大丈夫だ。

あいつら皆絶対大泣きするぜ」

「ふふ...ありがと。あたし、明日隊長に言って来るわ」

「おう、そうしろ。

 ...しっかしなぁ、お前が副隊長ねぇ...」

「何よ、文句でもあるの?」

「いや、ねぇよ。お前の実力ならよーく知ってるしな」

“何年同じ隊に居ると思ってんだ”と、付け足す俺の杯に日本酒を注ぎながら、松本は訝しげな表情で俺に尋ねる。おいおい、零すなよ。

「じゃあ、何?」

「...淋しくなるな...」

「...」

「頑張れよ」

「...ありがとう、一角」



----------------------------------------------------------------------拍手お礼その6





拍手ありがとうございました!

メッセージがございましたら下のフォームよりどうぞ!日記へのツッコミなども、お気軽に。

基本的に日記にてお返事させていただいてます。




ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)
あと1000文字。