お礼小説 1/2 ナイトメア編




「ねぇナイトメア」
「なんだい、アリス」
「やっぱり外に・・・」
「病院には行かないぞ」
「・・・」
「行かないからな。注射は嫌いだ」
「まだ何も言ってないじゃない!」
「じゃあ何で私を外に連れ出そうとするんだ。
 芋・・っ蓑虫と呼ばれるこの私を」
「(威張って言うことじゃないと思う)
 今日は病院に連れて行こうっていうのじゃないわ。  そりゃあ早めに行って欲しいけど」 「他にも私を連れ出そうって言うのかい?
 この具合の悪い私をか?」
「(じゃあ病院行けばいいじゃないのよ)
 違うのよ。今日はね・・・」
「なんだい?恥ずかしがってないで言いたまえ。
 今更そんな仕草をしたってかわいくないよ」
「可愛くないとか言う?真顔で。
 たまには外で食事でもしたいなーって思っただけよ」
「食事?わざわざ、外で?」
「(想像通りのリアクション・・・)
 そう言うと思ったわ。
 他の人はみーんな食事に誘ってくれたのに」
「他の人?」
「そうよ。ペーターもエースも、帽子屋もゴーランドも・・。
 美味しいお店があるって言って連れて行ってくれたわ」
「君はまたそんなことを」
「本当のことよ。
 あなたもそれくらい気の利いたことをしてくれたらなーって
 思っただけ」
「悪かったな。他の男と比べる君こそどうかと思うぞ。
 でもそんな気の利かない男を選んだのも君だよ、アリス」
「思っただけよ。思っただけだったら。
 実現できるなんて思ってないわ」
「じゃあ口にしなくたっていいだろう。
 考えてるだけで私には分かる」
「何よ!この私のお願いなのに!
 芋虫男!」
「芋虫ではない。蓑虫だ!」
「・・・威張っていうことじゃないと思う」
「とにかく!私は何処にも行かないからな」
「えー・・・
(でもそうか。ナイトメアが他の人みたいに美味しいお店なんて知ってるはず無いわよね。
 外に出ないんだもの)」
「君が考えていることは分かるぞ」
「もういいわ」
「・・・そのうちだ」
「え?今何て言ったの?」
「そのうちだと言ったんだ。
 今は気持ちが悪い。
 体調がいい時間が訪れたらな」
「楽しみにしているわ。
(ナイトメアの体調がいい日なんて想像がつかないけれど)」




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