むかーし、むかーし
あるところにトシという名の娘がおりました。
娘と言っても性別は男でした。

娘は、「はいだらけ」と言う意味の「シンデレラ」と呼ばれていて、日々日々意地悪な母親や姉にこき使われていました。
「シンデレラ〜、俺働くのイヤだからさ〜、俺のかわりに稼いで来てくんね?」
「分かりましたお母様……」
「シンデレラ!酢昆布買ってくるヨロシ。」
「分かりましたお姉さま……」
「シンデレラさん申し訳ないんですけど、トイレットペーパーが切れそうなので、帰りに買ってきていただけません?」
「……お前だけキャラになりきれてねぇな。」


そんなこんなで生活していたシンデレラの家に、ある一通の手紙が届きました。
それは、お城のパーティの招待状でした。
王子様が結婚のお相手を見つけるためのパーティでした。

シンデレラが外で働いているとき、家では3人がこの話で持ちきりでした。

「お城の王子って、確か母上の知り合いでしたよね?」
「ん?あぁー、ろくなヤツじゃねぇぞ。ヤツは顔はいいが、性格に問題大有りだ。」
「私行きたいアル。」
「神楽姉さん?」
「頭が高いネ。工場長とお呼び。」
「はい、工場長。どうしてパーティに行きたいんですか?」
「俺ァヤツと顔をあわせるのはイヤだぜ。」
「まあ、聞くヨロシ。トシちゃんの給料が安いせいで、ここ最近ろくなものを食べてないアル。パーティに行けばタダ飯がたらふく食えるネ。」
「なるほどー!よし、シンデレラが帰ってくる前に出かけるぞ!」


家に帰ってきたシンデレラは、いつもはうるさい家の中がしんと静まりかえっているのに驚きました。
そして、テーブルの上の招待状を見つけました。

お城のパーティだぁ?!あいつら…俺がいない間に出かけやがったな。畜生!俺も城へ行けば久しぶりにマヨネーズにありつけたのに……。今からでも遅くねぇ。出かけるか!……ああ、着ていく服がねぇんだった。

そんなことを考えながら、ふと窓の外を見ると……
そこには母親と同じく頭が毛玉だらけの人物が立っていました。


「あっはっはっは!おんし、お困りじゃな〜?わしがパーティに行かせてやるぜよ。」
「……何でお前が魔法使い役なんだ?メインキャラではないと思うが。」
「あっはっはっは!泣いていい?」
「いいから早く魔法をかけろ。話が進まねぇだろうが。」
「せっかちなヤツじゃな〜。お〜い、ヅラー!」
「ヅラじゃない。桂だ!」

そこにいきなり現れたのは、長髪の男。
そして、ペンギンオバケ。

「おんしのペンギン、ちと借りるぜよ〜。」
「ペンギンじゃない!エリザベスだ!」
「…エリザベスって、お前何に使う気だ?」
「魔法をかけて馬にするんじゃ。」

なぜにエリー?

シンデレラはつっこみたくなったが、あえてやめておいた。





まだ、続きはできておりません。もうしばらくお待ちを。



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