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何故こんなことに・・・。玉城に書類を届けるだけだったはずなのだが。






潜入調査2







目の前に並ぶのはいつもの見慣れた黒の騎士団幹部達の顔。
その目はゴシップを発見した記者の様に爛々と光っている。まぁ、彼らにすれば今まさにゴシップを発見したも同然なのだろうけど。
その生き生きとした表情に普段からそのくらいのやる気を持って取り組んでくれと、ルルーシュは内心そっと溜め息を吐いた。
少しの間は興味津々といった様子でこちらを見ているだけだったが、獲物を目の前にして我慢できなかったのだろう玉城が興奮も顕にずいっと顔を寄せてくる。



「なぁ、それって略奪愛ってやつ?!」



その言葉にルルーシュは今度こそ溜め息を吐いた。






だいたいどうしてこんな面倒くさいことになってしまったのだろう?ただ書類を届けるだけだったのに。
その書類も目の前に玉城がいるというのに未だにルルーシュの手の中にある。
これを渡してさっさと終わりたいのだが、どうやら逃げれる状態ではないらしい。
ここにカレンと藤堂がいないことがせめてもの救いか。
この事態の原因の半分であるC.C.は自分の後方で壁に凭れて腕を組みながら面白そうにこちらを見ているだけ。

なんて白状な奴だ!共犯者を助けるぐらいしてもいいものを。あの女に期待するだけ無駄なのかもしれない。

ルルーシュはなんとかこの事態を脱するために持ち前の優秀な頭脳で対策を考えることにした。







時を遡ること20分―――



ルルーシュは下級団員から書類を受け取り玉城のところへ向かっていた。
今までいた部屋から何か悲鳴のようなものが聞こえた気がしたが、書類の山でも崩してしまったのだろうか?
そんなことを想像して下級団員を憐れに思うが、ルルーシュはその悲鳴の真実を知らない。


「ほぅ、なかなか似合ってるじゃないか」

「またピザか・・・」

ピザを2箱抱えたC.C.を見てルルーシュは眉を寄せた。

「家でも散々食べているんだから、騎士団でくらいピザは控えろ」

「新メニューが出てな。これがなかなか美味でな。チーズ5種類乗せてあって、このチーズとチーズのハーモニーが・・・・」

「ついてるぞ」




「ああっ!!!」




2人しかいなかった空間に突然の大声が響き、ルルーシュとC.C.が声の発生源を見るとそこには驚いた様に目を見開いて口をあんぐりと開けた玉城がいた。

なにをそんなに驚くことがあるのか。C.C.が団員と話していても多少の違和感はあるがそれ程驚くことでもない。
何がそんなに玉城を驚かしたのだろうとC.C.を見るとC.C.の顔と共に自分の手が目に入る。


「おっ、お前らそういう・・・、密会!?」


玉城のその言葉にやっと玉城が何に驚いていたのかを理解した。
俺の手は今C.C.の口元についたチーズを拭うために、ちょうど頬から口元にかけて添えてある。
この状態だけ見たのならば、まるで恋人の様な・・・・。
つまり、玉城はそういう仲だと勘違いしたのだろう。
全く!間の悪いやつめ。


「お前、見たところ下っ端だよな?」

「・・・はい」


今はゼロではなく唯の下級団員。しかも素顔を晒している状態なので控えめに振舞っておく。
さて、どうしたものか・・・。


「お前、そいつはゼロの愛人なのに手ぇ出すなんて!!」

「・・・・・は?」


なんだそれは。ゼロの愛人?誰が?・・・・・・もしかしてC.C.が?
ふっ、冗談にもならないぞ。
馬鹿馬鹿しい。


ルルーシュがそんなことを考えている間に、玉城はルルーシュの腕を掴み物凄い速さで幹部達の集まる部屋へと走っていった。







続く




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