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鬼 燈
- 夏の終わり -


固く乾いた小路の周囲は、
息詰まるような草いきれ、
名残の蝉の声が、断末魔のように響き、
透明度を増した空には、
すでに秋津(とんぼ)が飛び交っている。

突如、息が止まるほどの風が吹きつけ、
思わず身震いすると、
いつの間にか、空は
茜色に染まり始めていた。

ひやりとした風に(あお)られて、
釣瓶(つるべ)落としの家路をたどる道すがら、
のしかかるように黒く蔓延(はびこ)る夏草の中、
灯がともされたように、
点々と、赤い実が浮かび上がる。

色づいて始めて、その存在に気づく……
鬼灯(ほおずき)
それは、誰のための灯りなのだろうか。






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