☆ご主人様! vol.21 ~花より男子・類つく~(下書き)5☆

~連載中のお話を少しづつこちらでUPしていきます。
ある程度お話がたまりましたら、ブログの方でまとめて掲載していきます。
なお、こちらの拍手お礼小話はランダムで表示されるため順番が前後することがありますのでご了承願います。~



まさに秒刻みのスケジュールだった。

あたしなんかが口を挟む余裕なんかあるはずもない。

道明寺の仕事ぶりは凄まじく、そこにあたしの知っているあの道明寺司はいなかった。

休む間もなく次から次へと仕事をこなし、移動中に用意されていたサプリを飲むだけで食事も取らずに動き回る。

何か食べなくて体がもつのだろうかと思っていると、取引先との会食で食事を取る。

そう、食事の時間までも仕事に組み込まれているのだ。

当然ゆっくり味わっている時間などなく、また次の仕事へ向かう・・・・。

道明寺邸に戻るころには日付が変わっていた。




「疲れたか?」

「あたしは別に・・・・お疲れ様」

あたしの言葉に、道明寺はにやりと笑った。

「ふ・・・・驚いたか?」

「うん・・・・」

「明日も来るか?」

「いいの?」

「気の済むまでやってみりゃあいい。お前の中で答えが見つかるまで」

「・・・・ありがと」

この人は、何もわかってないようでちゃんとあたしの気持ちを理解してくれてる。

あたしの気持ちを理解して―――

類と生きていくために、あたしがあたしらしく生きていくために、どうしたらいいか

今あたしがそれを模索してるんだってことを、ちゃんと理解してくれてる。

「じゃあ、明日な」

「おやすみ」

ネクタイを取りながら肩で風を切って歩いていく道明寺。

脱いだコートや上着、ネクタイを粛々と受け取り黙って道明寺の後について行く西田さん。

あたしは2人の姿が見えなくなるまで見送り、それから自分の部屋に戻った。

携帯を見ると、西門さんからメールが来ていた。

『どっちと結婚する?』

「・・・・まったくもう」

でも、西門さんと美作さんが作ってくれたこの状況には、正直感謝してる。

だって、きっとあたしはわからないままだった。

何もわからないまま類と結婚して、フラストレーション抱えたまま生きていくことになっていた。

と思うと、この機会を無駄にしちゃいけないと強く思う。

とりあえずは明日のために、ちゃんと睡眠を取ろう。

そう思って、あたしは着ていたスーツを脱いだのだった・・・・・。




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