とろとろ、とろーり、体がとけていきそう




「お前、なに食ってんだよ」

「ふぁ?」


振り向くと、肩に手をかけて俺の顔を覗きこむ泉の姿。あ、睫ながい。その端正な顔は、いつも見るたびにどきりとする。ころり、と口の中で甘い味が広がった。


「あめ、食ってる」

「あめ?」

「ん、林檎味」


そういうと、ひどく面白いものを見つけたようににやりと笑う表情がたまらなく好きでしょうがない。後ろからぎゅっと抱きしめられて、耳元に熱い息が吹きかかる。そのまま耳を優しく噛まれて、小さく声が出るのを抑えられなかった。含み笑いとともに、低く甘い声。


「俺にも、それ、くれるよな?」


言うと同時に、顎をつかまれて深々と口付けられた。すぐさま入ってきた熱い舌に素直に自分も絡ませると、一瞬驚いたように動きが止まったあとに、これでもかというくらい口内を荒らされる。歯茎から舌の先まで、全部全部。


「ふ・・ふぁ・・・ぁっ」

「・・・ん・・・今日はずいぶん素直じゃねーか」

「たまには・・・いいだろ・・」

「まーな」


にやりと笑って再び繋がる。林檎あめは二人の舌の間でさっさととけてしまっていたけれど、止めることなんてできそうになかった。林檎味よりもっともっと甘ったるいキス。ぴちゃぴちゃと響く水音と、舌から感じる熱に、全身がとけてしまいそうになる。とろとろ、きっと今の俺は、あめよりうんと甘くなってる。お返しとばかりに首に腕を回すと、泉が目を細めて笑う。ゆっくりと床に押し倒されながら思った。ああもう、大好きで仕方がない!





キスを期待してあめを舐めてたなんて、絶対内緒。
(でも、きっともうばれてる)














キスは優しい林檎味






デレ期のいずあべ!
お礼は現在三種です。


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