貪るように

恋人の特徴のある拗ねたような唇に噛み付いた。



「・・・っ」



ぴくりと薄い眉が動き

あたしの髪を梳くように撫でる彼は

またあたしの中の熱を呼び覚ましていく。




欲しい

あたしはこの人が欲しい。



恋人という立場に居ても尚

あたしは流鬼を独占したくてたまらない。



いつも

いつでも

何処に居たとしても。



「お前、ほんと好きな?」


呆れたように笑いながらも流鬼の瞳は

色気を含んで潤んでいた。



もっと

あたしを求めて


もっと

あたしが欲しいのだとたくさん触って。



「好き。流鬼とえっちするの、大好きなんだもん。」


あたしは流鬼を見上げ

溜息混じりに呟いた。




「お前は、素直で良いな。」


そういうとこ、たまんない。



そう言って

あたしの身体に触れる流鬼の湿り気を帯びた手と声。



駄目

もう止まらない。






「いっぱい愛して。」

いっぱい、あたしの内に来て。




あたしは

心から懇願し、恋人のジーンズに手をかけた。






愛しい人の肌は

どうしてこんなに欲しくてたまらなくなるのだろう。



彼の心も

彼の身体も



全部

全部


あたしだけのものなの

誰にも、あげないの。



恋人達のふたりだけの時間

必要なのは

お互いの身体だけ。













久しぶりに拍手更新です。





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あと1000文字。