拍手ありがとうございます☆ お礼SS、ケロゼロ編です。 過去捏造が凄まじいので注意。 地球侵略に来るより、ずっと前の事。 我輩やギロロが、競って階級を上げていた頃。 我輩達とは別に訓練を受けていたあの幼馴染みが、精鋭部隊に配属される事になったと聞いた。 昔は虫も殺せなかった、あの、内気で泣き虫のゼロロが、アサシンに。 …暗殺者になると。 ──優しすぎる彼は、一体どれほどの罪を背負うのだろう。 <遠退く君に言の葉を> 最初にアサシン仕様の軍服を纏ったあいつを見た時には、ショックを受けるより驚くより、何故だか何となく哀しくなった。 感情を押し殺した、どこか冷たい雰囲気。 心を断ち切ったような、無表情の瞳。 小訓練所にいた頃より随分長くなった蒼い髪が(後ろで一つに縛ってはいたが)、それを隠すように揺れていた。 泣き虫のあの表情も罪を知らない澄んだ瞳も、我輩から離れて行ってしまう。 その事が哀しいのか、あいつの心の軋みが哀しいのか、分からないけれど。 「頑張って強くなったんだよ、僕。 でも、任務が始まったら…ケロロくん達とも、なかなか会えなくなっちゃうかもね」 「…そうで、ありますな」 「……どこかで、一緒の作戦に就けたらいいね」 作り物の笑顔で、短く別れを告げる。 踵を返し、向けられた背中が淋しくて。 「……ゼロロっ!!」 細い腕を掴んで、夢中で声を張り上げた。 「我輩、お前が弱い奴だって、知ってるから!」 強く掴んだ手を振りほどこうともせず、表情のないまま、ゼロロの眼が真っ直ぐに我輩を射る。 他の者は恐れたというその視線を、しっかりと受け止めた。 「すぐ泣くのも、バカみたいに優しい奴だってのも知ってるから! …だから、いつでも戻ってくるであります!!」 ──水色の瞳から、涙がぽろぽろと落ちた。 その雫があんまり綺麗で、こっちまで眼の奥が熱くなった。 守ってやりたい。 救ってやりたい。 ──遠退く君に、言の葉を。 ───── ドロロアサシン時代…捏造(やっぱり) そしてこの後、地球侵略で一緒になります(笑) 何だかんだで、ケロロくんなくして今のドロロはないと思います。 ゼロケロっぽくても、あくまでケロゼロ。 |
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