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私立種デス学園 〜学園祭編〜
Part.1
「キラ、今年はコレにしましょう!!」
放課後。
部活に向かおうとしていたキラは、誰かの声に立ち止まりました。
振り返ってみると、学園のアイドル、ラクスが何か紙束のようなものを持って今来た廊下を小走りでこちらへ向かっています。
なんだろう?と首をかしげているとやって来たラクスはニコニコしながら紙束をキラに渡しました。
紙束はどうやら冊子のようです。
手作りっぽい冊子の一番上の紙、表紙らしきものを見てキラはそこに書いてある文字を読み上げました。
「『お米戦隊 スイハンジャー』…?」
キラは不思議そうに首を傾げました。
当たり前ですね、こんな変なタイトルじゃあ。
「何コレ?」
「今年の学園祭で我が演劇部が行う劇の脚本ですわ」
ラクスは嬉しそうに答えました。
「へぇ…今年のはまた一段と面白そうだね」
いかにも怪しいタイトルに、キラは特に何か思ったわけではないみたいですね。
フツーの人ならツッコミどころ満載です。
「そういっていただけると思いましたわv私、一度読んだだけで気に入りましたから」
「そうなんだ。じゃあ早速みんなのところに持ってこうよ!僕も早く読みたいし」
「そうですわね」
そういって二人は楽しそうに部室へと廊下を歩き出しました。
ホントにそんな変なタイトルの台本が面白いとは思えませんが…
気になるのは事実です。
しばらく歩いていると二人は部員の一人、アスランと出会いました。
「あ、アスラン!もしかしてこれから部室に行くところ?」
キラが声をかけました。
「ああ、そうだが…どうした?2人そろって」
「偶然そこで行き会ったのですわ。部室に行くなら、ご一緒しませんか?」
「ああ」
3人は一緒に部室へ向かうことにしました。
部室の前までやってきたとき、アスランが思い出したように言いました。
「うっかり忘れてたが、実は今日ミリアリアが倒れたんだ」
「ええ!?」
「ミリアリアさんが?」
それをうっかり忘れるのはちょっとかわいそうですよ。
キラとラクスは気にしていないようですが。
「最近、夜遅くまでマインスイーパをしていたらしくて。風邪をこじらせたらしい。なんでも、記録に伸び悩んでいたらしい」
「まぁ。それは大変ですわ」
「僕も昔はよく寝不足になったからね。伸び悩むなんてかわいそうに…記録を出すコツを教えてあげればよかったな」
「そうですわね」
ラクスさん、そこ突っ込むとこですよ。キラも哀れむところ間違ってますよ。
「ちょっとちょっと、何で僕は呼び捨てなのにラクスはさん付けなの?」
そりゃもちろん、ラクスを呼び捨てで呼ぶ勇気なんてな………エヘンッゴホンッ。
そんなことはどうでもいいじゃないですか。地の文に話しかけないでください。
「えー」
はいはい、スネてないで話に戻ってください。先に進まないですよ。アスラン困ってますよ。
「仕方ないなあ」
「えーっとじゃあ話を戻すが、その脚本担当のミリアリアが倒れたことで文化祭の劇の脚本がどうやら間に合わないらしい」
「大変!!じゃあこの台本はまだ仕上がってないの?」
キラがラクスの持つ冊子を指差して言いました。
しかし。
「いいえ。この脚本は完成しています」
ラクスはやんわりと否定しました。
「でも、今ミリアリアは寝込んでてってアスランが・・・」
「そうだ。だいたい、脚本はまだミリアリアが持ってるはず。いったい何なんですか、その冊子は?」
キラとアスランがわけがわからないといったふうにラクスを質問攻めにしますが、ラクスはほわほわと答えます。
「あら、アスランには言い忘れていましたわね。これは、今年行うわが演劇部の劇の脚本ですわ」
「だからっまだミリアリアが完成させてないんでしょ?」
「ええ。ですからこれは、ミリアリアさんが書いたものではありません」
「・・・・・・・・・・・・は?」
ニコニコと答えるラクスに、二人は一瞬耳を疑いました。
しかし、なんとか平静を保ったアスランが聞きました。
「じゃ、じゃあ、それは、誰が書いたんですか・・・?」
「さあ、どなたでしょう?」
「ど、どなたでしょう?って、ラクス・・・」
「なにしろ、拾ったものですから」
今度こそ、二人は呆然と立ち尽くしました。
ラクス、衝撃の大告白!!
これから彼らに待ち受けるのは試練か、歓喜か、爆笑か!?
次回乞うご期待!!
※注意※
拍手ありがとうございます。
そして。
すみません、すみません、すみません×10000…
ちょっと遊びすぎました。
ちなみに、次回はいつになるのか定かでわないです・・・。
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