「くっ、兄サマ!こいつら手強いぜぃ!」 いつの間にか入り込んでいた悪性ウイルス。 目の前にコイツが現れた時点で、これが危険なものであると瞬時に分かる。瀬人が施した幾重ものトラップを潜り抜けてココまでやってこれるウイルスはそうそう無い。 ウイルス…、敵が衝撃波を放つと共に、後ろにいたモクバが壁まで弾き飛ばされてしまった。 「モクバ!」 「…へ…き、兄サマ気をつけて!」 元より敵からの攻撃に耐えれるように作られている瀬人でさえ、その場に踏ん張るのがやっとだ。 「おのれ…!この豚共が…!」 最愛の弟モクバを攻撃され、瀬人の体から怒りが溢れ出てきているのを見た敵は、反撃の暇さえ与えないつもりなのか、さらに束になって襲い掛かってくる! この世界で最強と謳われたこの海馬兄弟だが、今回はかなり梃子摺っている。 それは、どんなに最強であろうと相手の情報が無ければ太刀打ちできないからだ。 何とか、何とか奴らのデータを手に入れなければ。 → |
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