8.もう少し(浦雨)


いつだってそうだ


「石田サン。」


そうやって頭を撫でたり


「もう時間も遅いっス。途中まで送りますんで、お帰りになった方がいい。」

そうやっていつも子供扱いする


「石田サン?」
「…僕は幼い子供じゃありません。」

こんなことを言っても相手にされないのはわかっている

「イヤだなぁ〜アタシから見たらまだまだ子供っスよ♪」

貴方はそうやっていつもはぐらかすから

「ホラ、ホントにそろそろ帰らないと、明日寝坊しちゃいますよ?」
「………。」

どうしたら貴方は僕を子供扱いしないで、ちゃんと見てくれますか?

どうしたら僕の言うことを真面目に受け止めてくれますか?


僕は…


「浦原さん…」
「何スか?」
「僕は…もう少し…」

もう少し貴方といたい

「ダメっスよ、それ以上は…。アタシがアナタを帰したくなくなる。」

それを言うことさえも許してくれない貴方はズルイ


たまには聞いて下さい


少しでいい…


もう少しでいいから…
僕は貴方に近付きたいんです



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ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)

あと1000文字。