『もしもし、わたし』 「お、元気か?」 『うん、友吉くんは?いじめられたり、泣いたりしてへん?』 「してへーん、カズに平手くらったくらいや」 『平手ー?!だ、だいじょぶなん?』 「あんなヤワパーじゃやられんわ、ははは……そっちは?」 『こっち?あ、今日ねー、図書室の蔵書整理したんや!いらん本はもらってええらしいから、欲張ってきたー』 「ぶふっ」 『な、なんや』 「めんご。 なんか、本を鞄一杯入れてウンウン引きずっとるのがイメージできたわ!角がファスナーんとこから飛びでとった?」 『いやや、なんでそんな知ってんの? うちの学校におったみたい』 「いや……そしたら即行鞄持ちにいくわ」 『あ……そうやね』 「そや、イッチたち最近どないしてる?」 『田中くんも村田くんも、レコちゃんも元気。 そっちに新曲のデモテープ送るゆうてた』 「テープ……相変わらずレトロ志向なヤツら」 『あ、今度前座で……なんやったかな、なんかすごいバンドさんの前にやらしてもらえるて聞いた』 「すごいって、goddass?いや、ジャイガーとは相性あわんかな」 『ゴメン……詳しくはわからんの』 「いやいや、ごめんはいらんて」 |
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