拍手お礼です!更新です!なのフェイです! 設定としては中学生、恋人になってすぐ…ですかね?(聞くな いつも拍手とコメント、ありがとうございますー(^¬^@) 拍手お礼ss「好きで好きでしょうがないっ!」 「アリサちゃんとすずかちゃん、遅いね」 「ん…。そう、だね」 仕事の所為で溜まりに溜まった各教科のノートをやっとのことで写し終え、私達は夕陽も沈みかけて肌寒い中、忘れ物を取りに行った2人を待つために校門にあるちょっとした塀に寄りかかっていた。 さっきまでははやてちゃんもいたけど、晩御飯を作らなければいけないので先に帰ってしまった。 コートを持ってきてくれたシグナムさんに飛びついて「うちのお父さんは優しいなー」と頬擦りするはやてちゃんと、びっくりして慌てるシグナムさんが面白くてしばらく笑いが止まらなかった。 「なのは、寒い?」 「うん…ちょっとだけ」 浮かんでは消えていく白い息を見送って空を仰ぐと、星がいくつか顔を出し始めていた。 横目でフェイトちゃんを見ると、丁度マフラーをはずして渡してくれるところで、慌ててそれを制する。 それを無視して勝手にマフラー巻いてくれるフェイトちゃん。 やっぱり頑固だな…なんて思いながら、温もりと鼻をくすぐるフェイトちゃんの匂いが嬉しくて。 ありがとう、と見上げると、その瞳にやっぱり優しく見つめられて、気恥ずかしくなって急に話題を振る。 「フェイトちゃん、また背伸びたよね」 「え?そうかな…?」 「うん。私、どんどん離されちゃってるなぁ」 そう言って背伸びをすると、頭半分と少しあった身長差が縮められて、やっと目線の高さが同じくらいになった。 頬を赤らめて仰け反るフェイトちゃんの様子を見て、顔の近さに気づいた私も頬が熱くなるのを感じ、なるべく自然を装ってまた塀に寄りかかる。 恥ずかしくてどうしようかと地面を睨みつけると、ふと右手に温もりを感じた。 見るとその手はしっかりフェイトちゃんのそれに繋がれていて、視線を移すと頬を染めて夜空に目を泳がせているフェイトちゃんがいて。 なんだか急に、胸が苦しくなった。 嫌とか、そういうのじゃない。絶対にない。 気まずい静寂ではないし、手を繋いでくれて嬉しいし。 なんなんだろう、これは。 心の中がかき乱れるような、胸の中で何かが爆発しそうな。 無性に泣きたくたって、繋ぐ手にぐっと力を込めた。 「…なのは?どうしたの?」 ひどく心配そうに、フェイトちゃんが声をかけてくれるのに、私は地面との睨めっこがやめられない。 「まだ寒い?あ…それとも…嫌、だった」 「そんなわけないっ!!」 急に向き直って叫んで、フェイトちゃんは面食らってしまったようだ。 ごめん、と再び地面に目を落とすと、恐る恐るといった感じで頬に手を当てられた。 顔を上げられて目を合わせると、本当に心配そうで何かに怯えているような、複雑な表情を湛えたフェイトちゃんの顔。 心の中がかき乱れるような、胸の中で何かが爆発しそうな。 あぁ、これは…そうか。なんていうか… 「なの…」 「なんていうか…」 「え、何?なのは」 「なんていうか、なんていうか…」 気持ちの正体に気づいた私は、勢いよくがばっ!とフェイトちゃんに抱きついた。 「なんていうか、好きで好きでしょうがないっ!!」 「え…えぇぇぇ!!?どどっ、どうしたの急に!?」 「んにぅ〜」 「―――っ!!わ、私もだよなのはっ!!」 感情の爆発に任せてその胸に擦り寄ると、フェイトちゃんも強く抱きしめてくれて、私の頭に擦り寄ってくれた。 うぅ…幸せ。 私はこの感情を上手く制御できない。使い道というか、発散の仕方というか。 それを、ここにいる大好きな人と、これからも探していけたらって。 ◇ 「おーい!遅くなってご…め、ん」 「どうしたの?アリサちゃん…って。私達はお邪魔かな?」 「むしろ歩道の真ん中で抱き合ってるあの2人の方が邪魔よ。公共的に」 終 |
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