ツナ受けお礼


えっと・・・なにこの状況?
オレは今両手を同じ人物に引っ張られている。
そしてその二人を全力で引きはがそうとしている獄寺君。
さらには床に転がっているランボ・・・

「ツナ兄は僕のだってば!」
「僕のだよ。」
「テメーらさっさと10代目から離れやがれ!」

右手には9歳のフゥ太、左手は10年後のフゥ太。
その両方を引っ張る獄寺君。
正直腕が痛すぎる・・・

部屋に入ったとたんにこういう状況になったからよくはわからないけど多分・・・
部屋の隅に転がっている10年バズーカとランボ。
獄寺君と喧嘩でもしたランボが撃ったバズーカがフゥ太にあたってしかも故障してました・・・なんてことだろうけどさ。

「あ、あのさ・・・腕痛いんだけど。」

三人が一斉に手を放す。
その勢いでオレは顔面を床に強打・・・
なんでこんな目に。

「大丈夫すか!?」
「う、うん・・・なんとかね。」
「てめーら10代目に謝りやがれ!」
「ハヤト兄に言われなくてもそうするよ。」
「ごめんねツナ兄。」

10年後のフゥ太が俺の手を握る。
すると後ろの二人が騒ぎ始めた。

「ちょっと、10年後の僕!抜け駆けなんてずるいよ。」
「別にそんなつもりは全然ないよ。」

10年後のフゥ太は黒い笑みを浮かべる。
それに負けじと今のフゥ太も黒い笑みを浮かべた。

「どうして獄寺君とランボがケンカしたわけ?」
「あのアホ牛が10代目の好きな人は自分だとかぬかしたんで絞めたんすよ。」
「僕もちょっと手伝ってね。」
「フゥ太・・・」
「あとはツナ兄のご察しの通りだと思うよ。」

そして再び10年後のフゥ太が美味しいとこどり。
案の定二人はまたもめだす。

「だいたいテメー馴れ馴れしいんだよ!」
「それを言ったらハヤト兄だって同じじゃないの?」
「俺は守護者だ。」
「僕だって弟分だよ。」

そんな言いあいは結局平行線のまましかも終わる気配すらない。

「あ、あのさ・・・」
「「なに?」」
「なんすか?」

ポケットに入っていた死ぬ気丸を口に入れる。

「お前らうるさい。」

一言残して家を出たのでその後どうなったかはオレは知らない。
ただ、帰ってきたら部屋が半壊していた。






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