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・お礼の小説は現代アビスです
・お礼の小説は非常にルークが卑屈っ子な時期です





ぽんぽんと最初は優しく肩を叩かれたものの、次第にがくがくと揺らされるようになって、最後にはげしげしと蹴られた。
でも、俺は、まだ起きない。


「ルーク!ルークってば!起きなさい!今日こそ就職先探してくれるって約束でしょう!?」


決して広くはない、アパートの一室。
ティアのおかげで比較的整理整頓されてはいるものの、
ルークの敷布団の周りには雑誌やら食べ残しやらが散らかっていてその様はまるで、


「ひきこもりよ、貴方!ニートの上に引きこもりなんて信じられない!」


そう叫ぶティアはいつもの落ち着きなんか一切無くて、
俺がこんなにしちゃったんだなーと罪悪感を覚えてのそりと上半身だけ起こした。(いい加減蹴られ続けた腰が痛くなってきたせいもある)


「・・・ルーク!」仁王立ちのティアから怒りがぴしゃりと鼓膜に届く。
「ごめん・・・ティア。ありがとう、こんな俺に愛想尽かさないでいてくれて」
「じゃあ、ルーク!」
「でも、ごめん。それとこれとは別なんだ。どうせ俺なんか雇ってくれるところ無いしさ」


ごろんと再び寝そべる。
一瞬笑顔になって輝いた彼女の顔がすぐに凍りついた。怒りに唇がわなわなと震えている。


「雇ってくれるところなんかあるでしょう!しかも熱烈に!二社も!」
「・・・・だって、あれはさあ・・・」
「ルーク!」


今度、俺の名前を呼んだのはティアでは無かった。
インターホンも鳴らさずに当たり前のようにずかずかと部屋に押し入ってくる、そして、


「ルークー!」「ぐええ」抱きつかれた。


ティアがほっとしたような反面、また面倒くさいのが来たなあという複雑な顔をして、

「ガイ。ルークのこと、説得してくれないかしら」
「ああ、いいともさ。ルーク!俺の会社なら面接なんて一切無しで大歓迎!だ!」
「お前の会社じゃないだろ、ガイ・・・ナタリアのじゃないか。あと秘書の・・アッシュの」


ガイはようやくルークを解放して立ち上がり、
「まあ、どちらにしても、だ」とアッシュの名前が出てきたせいか少しだけ苦い顔をして、


「とりあえず、外に出ろ。やる気をだせ。話はそれからだ」
「そうよルーク。ガイの言うとおりだわ!」


まともなことも言うのね、ガイ、と悪意の無い笑顔でティアが言い放って、ガイはさっきより苦い顔をした。


「そろそろ出社時間だろ。間に合わなくなるぞ、ガイ」
「またそうやって・・・と、ホントだな。それじゃあ、また来るよ」


ガイは一方的に告げた後、慌しく出て行った。
追い払えて安堵の溜息をついてから、(もう来なくていいよ・・・)そう思った。
ティアはにこりと笑って、



「幼馴染でしょう?いいお兄さんじゃない」
「ただの変態だよ」




キムラスカンパニーとマルクト☆カンパニーとダアト居酒屋とニートなルーク
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