TVやステージでは、


 王子様って言われてるけど…


 誰も知らない


 私だけに見せる


 顔がある…


 それは………




 【魔法のとける時…】






♪♪♪

(あ、光ちゃんからだ………)

私は、カバンの中から、彼専用の着信音が鳴る携帯を取り出す。

そこには…

『もうすぐ帰る。』

超短文なメール。(笑)

「もぉっ…相変わらず、短いメールなんだからっ!!」

…光ちゃんと出会ったのは、舞台女優をしている友達に、連れられて参加した、彼女の舞台の打ち上げ。

〔あのね、今日は、ビッグサプライズがあるから♪〕

そこに、しばらくして、現れたのが、光ちゃん。

光ちゃんの事が大好きだった私は、周りのけしかけで、写真を撮って貰ったり、生歌を聞かせて貰ったり、果てには、メルアドの交換まで……。

その後、時々、メールをする関係になって…

そして、この前…

『好きになってもうたんや…付きおうて。』

光ちゃんに告白された。

あれから、何度か、光ちゃんとお部屋デートしたけど……

あの、王子様な光ちゃんがねぇ………

思い出すだけで、顔が雪崩ちゃうよ…………。


(ピンポーン♪…ガチャ)

私が玄関に走っていくと…

『ただいまぁ!!』

めちゃめちゃ、笑顔な光ちゃんに、ギュッてされる。

「光ちゃん、おかえりー(^∀^*)今日のご飯は、光ちゃんの大好きな生姜焼きだよっ!!」

『マジでっ!!やったぁ、早よ飯にしよっ♪』

ヤバイっ……

その笑顔で、私、KOされたんですけど。

「はい、どーぞ!…いただきまーす。」

私が、光ちゃんの向かいに座ると、

『なぁ、食べさせて…?』

光ちゃんのうるうるした目。

これ、反則ですからっ!!

「え//…はい、あーん//」

完全に負けた私は、照れながら、箸で生姜焼きを、光ちゃんの開いたお口に。

(もぐもぐもぐもぐ………)

『んー、うまっ!!やっぱ、お前の作った生姜焼きが1番、うまいわぁ。』

はぁっ……可愛すぎっ(≧∀≦)

『じゃっ、今度はオレが食べさせたるわ…はい、あーん♪』

そんな、無邪気な顔で言われたら……ねぇ。

「……!//あーん………//」

『な、うまいやろっ?(^∀^*)』

すっかり、私も、光ちゃんのペースになっちゃったよぉ。


…ご飯を食べ終わった私達は、リビングのラグの上に座って、DVD観賞中。
光ちゃんの開いた足の間に座って、やっぱり後ろからギュッてされてて…

光ちゃんの甘い香りに包まれながら、幸せ…なんて思ってたら……

『な…ひざまくーらっ♪』

耳元で、おねだりされた//

「しょうがないなぁ………(笑)」

私が正座すると、光ちゃんが私の前にゴロンと横になって、頭をちょこんと乗せる。

『はぁっ………落ち着くなぁ。』

横になったまま、私の顔を見上げる光ちゃん。

「そう…?(^∀^*)それにしても…光ちゃんがこんなに、甘えたさんだなんて、思わなかったよ…


『こんな姿…見せられんの、お前だけやもん。それとも…………。』

「それとも…なーに?」

『…………。』

顔にかかる髪に、そっと触れると…

光ちゃんは、よっぽど、疲れていたのか、私の膝まくらで、眠ってしまっていた。

(それとも…の続き、まだ聞いてないのに…。)

そう思いながらも、自分に体を預けてくれる光ちゃんが、たまらなく愛しくて…私は静かに頭を撫でてあげる。

「私は…どんな光ちゃんだって、大好きだよ…。」

『ん……………。』

眠っている光ちゃんが、少し笑った気がした……。


王子様なあなたの魔法がとける時……

いつだって、私がいるから……

私のそばで、羽を休めて。

そして…

時間が来たら、また…

羽ばたいて、輝いて…

ね…私の大好きな王子様。


☆FIN


今日は、休出だったんですが…
帰ってきてから、お話の神様が降りてきてくれまして(^∀^*)

先日の妄想の甘えん坊な光ちゃんのお話になりました。

彩音はドSな光ちゃんにも弱いけど、『でちゅ』言葉な光ちゃんにも、めちゃんこ弱いです(笑)
結局、このお話通り、どんな光ちゃんも好きって事で(≧∀≦)

光ちゃんとの甘い時間のおすそ分けが出来たら、嬉しいです☆

(08'03.08)



彩音に一言どーぞ♪(拍手だけでも、嬉しいですっ。)

あと1000文字。