ありがとうございました!




 神×六


朝起きれば奴は俺の隣から消えていた。
布団は冷たい。
どうやら随分前に出ていったらしい。

人を散々犯しておいて、事後には優しく接して自己満足に慰める。
お前のそういうとこ、どうかと思う。

「……」

フラフラ戻ってきたかとおもえば好き放題俺を犯す。
エゴを俺にはきだして。
あとはおれにひたすらあやまる。

…そうじゃないだろ?

すぅっと布団に鼻を押し付けて息をすう。するとヤツの香りがいっぱいに広がる。愛しさも広がって、切なくもなる。



『おこってる?』

ちがう…

『ごめんね…』

それじゃない……


じらして駆け引きを楽しんでいるのか。
ただたんに鈍感なのか。
お前はあやまるばかりでちっとも欲しい言葉をくれやしない。

『お前は俺のことはなんでもわかってるんだよ…』

…わかってねぇよ…
ぜんぜん………


涙をぬぐい、ヤツの残り香を抱きしめながら俺は今一度、眠りについた。





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あと1000文字。