さんにんで帰る
右側に居たがる獄寺君と
まんなかで肩組みしたい山本
始まる喧嘩にオレは苦笑い

いつも通りの日常



「なー、いいじゃんか。仲良く帰ろうぜー」
「ふざけんなっ!テメェがまんなか来たら十代目の隣にならねぇじゃねぇか!!」

 毎回繰り広げられる配置争いにもそろそろ呆れて、全く仲裁を入れる気にさえならないと綱吉はため息をついた。

(まーた始まった)

 まあ止めるとすれば獄寺がダイナマイトを出そうとした時ぐらいなものだけれど。綱吉はふたりを放っておく、というか見守っている というべきか。
 以前まではうろたえるばかりだった彼(今までひとりだったから人との接し方がよくわからなかったのだ)、最近ではこういった友達との戯れや、発砲音があったり撃たれたり、爆発物使用禁止と叱るのだってもう大分慣れた。
 扱い方もそりゃうまくなるよ、毎日一緒にいるんだし。バズーカーとかダイナマイトとか、うまくやっていなかいとその内死んじゃうからね。この適応能力もなかなかのものだと、綱吉は自画自賛していたりする。

「場所なんてどこでもいいから、ふたりとも騒ぐのやめなよー」
「駄目です十代目、オレは右腕なんスから右に居るのが当然です!」
「獄寺って形から入るヤツなー」
「うるせぇな大体なんで肩組みなんだよ歩きにけぇよ!」
「なんか青春ぽくね?」
「ぽくねぇよ!!」

 そうかなあ、考える山本に人それぞれなんじゃない?と綱吉は言った。おーなるほど、山本は納得して笑った。それに綱吉も笑う。そしてふたりが笑っているのに獄寺がムカついている。

「かもなあ、じゃオレはオレで!」
「え?ってうわあ!」
「なっにすんだバカッ!ウゼェから離れろ!」

 結局(強引だが)肩組みをした山本は満足げに「オレお前ら好きだからよー!じゃれたいんだって」すごく楽しそうに笑った。もう山本ってば…!こういう直球なところにいつも綱吉は照れてしまうのだが、とても好ましく感じているのだ。獄寺はというと、別に関係無しに離せ離せとわめいていた。

「なんだよ獄寺、歩きにけぇから暴れんなよー」
「そうでなくても歩きにけぇんだよ!さっさとこの手離して十代目の隣にしやがれ!」

 肩に回された手から必死で逃れて、綱吉の右隣に割り込もうとする。しかし山本の腕はしっかりと綱吉の肩をつかんでいて、なかなか思うとおりにならない獄寺は怒り狂った。
 全く二人とも強情だなー。言いつつも自分を慕ってくれているからこその行動なので、実は綱吉は気分が良かったりする。たまには左で良いじゃんよ、しかしその言葉も聞かない獄寺。そして山本は何の悪意もない笑顔をして言った。
 にかっ!!必殺山本スマイル。

「あはは、ほーんと獄寺はツナのこと好きなー」



「すきの捉え方」
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